164: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/03/18(金) 16:59:49.63 ID:Cbu5Hl4Uo
◆ ◇ ◆ ◇
(ったく、何やってんのよ、私は)
美琴は暗い街を走っていた。
門限を気にして寮へと走っているわけでもなければ、何かを追いかけているわけでもない。
探している物は公衆電話。
携帯電話が普及しきった環境では滅多に見ることの無くなったそれは、意外と見つからない。
十数分走った後、美琴は一つの電話ボックスを発見する。
携帯の充電が切れたのだろうか、中には電話しているスーツ姿の男がおり、使うには順番を待たなくてはいけないらしい。
(あった……ある場所くらい覚えておくべきかな)
荒れた息を整え、美琴は電話ボックスの外で携帯を開く。
電話をかける相手は初春飾利。
「あ、もしもし、初春さん?」
『こんばんはー』
電話の向こうから初春以外の声が聞こえてくる。
その中には見知ったルームメイトの声も混ざっていた。
「あれ、黒子もいるって事は、まだ支部の方?」
『そうなんですよ。ちょっと書類が片付いてなくてですね』
残業です、と哀しそうな声が返ってくる。
「ゴメン、忙しい中悪いんだけどさ、『ZXC741ASD852QWE963'』って、何のことか分かる?」
『ふぇ? 何かの暗号ですか?』
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