303: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/05/28(土) 05:13:38.60 ID:NFLpaoqXo
(あァ?)
特別にガタイが良いわけでもなければ、チャラチャラした格好なわけでもない。
キッチリとした服装をした知的そうな男だった。
余裕のある笑みを浮かべているその男に対し、一方通行は忌々しそうに舌打ちをする。
この手の人間が一番厄介であることを一方通行は知っていた。
「ちょっといいですか?」
恐らくはさっきのチンピラを差し向けたのはこの男だろう。
『駒がどうなろうと興味がない』とか漫画のような事を言ってしまう人間かどうかまでは知らないが、少なくとも転がっている奴らには目もくれてはいない筈だ。
「なンの実験のお誘いだ?」
「おっと……流石は学園都市の第一位。大した洞察力ですね、とでも言っておきましょうか?」
誉めているのか馬鹿にしているのか判断のつかない言葉。
「洞察、っつー程のもンでもねェよ。この俺に突っかかって来るようなヤツは第一位の座を狙うような馬鹿か、テメェらみたいなスカウトかどっちかしかいねェ」
「なるほど……まぁ、貴方の仰る通りですよ。とある実験、それも貴方にしか出来ない実験への誘いに、ね」
「ハッ……わざわざ御苦労なこった」
そんな男の態度に動じることもなく、一方通行は再び足を動かす。
ちょうど、その男の真横を通りぬけた時だった。
「現状に満足してますか?」
男の言葉に、一方通行は足を止めた。
349Res/214.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。