93: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/02/23(水) 19:58:54.51 ID:tiOfvahqo
もし麦野が一般人ならば、まずそんな態度に出ることはなかっただろう。
恐れて逃げ出すか、逃げられなくなるほど慌てるか、あわよくばと掴みかかるか。
そのどれでもないこの態度は、一概に言えば麦野の性格によるものでもある。
ただそれ以上に、麦野は『ある程度なら一方通行とも戦える』と思っていた。
いくら第一位と言えど、同じレベル5だ。
利便性と応用力の問題から『超電磁砲』に第三位の座は譲っているものの、単純戦闘力なら学園都市のナンバー3だと。
そう考えていたからこそ、麦野は一方通行に対しても臆することはなかった。
「で、第一位サマは、面倒な実験に付き合わされてるんだって?」
麦野はあたりにべったりと付いている血肉を気にする様子もなく、一方通行の方へと歩む。
「…………」
「ザコキャラちまちま二万匹も潰してレベルアップ、ってRPGみたいなことしてるらしーけど」
「…………」
「答える気もない、ってか?」
麦野の言葉を完全に無視し、一方通行は彼女に背を向ける。
「そこまでして『最強』になろうとする意味があんの?」
「…………分かってねェな」
「はぁ?」
背を向けたまま、顔を少しだけ麦野の方へと向け、睨みつける。
「『最強』程度じゃ意味がねェンだよ……『無敵』って言われるようになって初めて合格点ってなァ」
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