119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/27(日) 22:02:24.80 ID:BT5jmZ600
両手を洗い終えた後は、胴体部だ。
私は顔を上げ、顎の下を洗ってもらう。
従順に喉を撫でられる姿はまるで猫のようだ。
鎖骨のあたりも丁寧に磨く。
そして、その下も……。
タオルは滑り落ちていく。
「…………洗うぞ」
「……うん」
つい先ほどの交わりで付けられたキスマークが変形する。
いつか母のようにと願う私の悩みは、彼の手の中に納まっている。
すっぽりと彼の手に包まれてしまう大きさに始めはその悩みを深いものにしたが。
彼はありのままの私が好きだといってくれた。
私の欠点を、彼に認められた。
素直に嬉しかった。
それ以来、私は彼の前で胸を隠すようなことはしなくなった。
「…………ねぇ」
「…………なんだ」
「なんでもない」
気持ちが高揚した私は、彼に用もなく話しかける。
受け答えのときも、彼は手を休めない。
タオル越しに、彼の手の形を感じる。
指がどこにあるのかも分かる。
洗剤によって艶かしく光る、私の胸は彼にはどんな風に見えているのだろう。
タオルは滑り落ちていく。
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