150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/02(水) 20:46:18.35 ID:l22pbCWv0
私たちの前には食事が並べられている。
とうぜん、その料理には隠し味が入れられている。
彼の目の前で二人の皿に混入させた。
だからそれは疑いようも無い事実。
「ご馳走様」
箸の進まない彼を見据えながら、私は食べ終わる。
後には引かないという私の意志。
「…………………………」
動かない彼を見限って帰り支度をする。
自分が使った食器を軽く水洗いし、置いておく。
私は彼の思いを無碍にしたい訳ではない。
それが彼の意思ならば、私はそれを尊重したい。
今じゃなくても、私たちにはまだまだ時間があるのだから。
これからゆっくり話し合っていけば良い。
「じゃあね、当麻。今日はゴメンね」
「おやすみなさい」
台所の鍋には手を付けていない。
あくまで皿に盛り付けただけ。
中身を捨て、もう一度料理をよそえば彼の空腹は癒されるだろう。
「美琴」
彼に急に呼び止められる。
私は靴を履きながら返事をする。
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