過去ログ - 上条「精神感応性物質変換能力?」
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41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/02(水) 02:02:24.28 ID:n9h629k6o
               ×    ×    ×

 カズマという名の流れ星は、しばらく考えたのちに目標を定め、かつて三沢塾と呼ばれた建
物に突き刺さった。
「ふう、やれやれだぜ」
 崩れ落ちる天井を蹴散らし、正面ロビーから外に出たカズマは、もう一度尻尾で地面を叩き、
カエル顔の病院へ向かった。

「信用されねえと面倒だからな、土産を持って来たぜ」
 カズマの右手が掴んでいる、未だにぶすぶすと燻るその『残骸』は、『樹形図の設計者』の
『シリコランダム』、つまり演算中枢である。
「おかえり、カズマ」
「やあ、早かったね?」
 ツッ込んだら負けだ、と懸命に堪える二人。
「諸君、つりーなんたらは死んだ。作戦会議を続けようぜ」
「そう……だな……?」
「……そうね」

               ×    ×    ×

「さてと。どこまでだったかな?」
 医者の部屋へ戻った三人の、白熱の議論が再開する。
「ええと、私が『一方通行』をブチ殺しても修正案が演算されてしまう、ってところまでだっ
たかしら?」
「――殺すな、と言った筈だけどね」また一瞬、カエル顔の表情が凍る。
「ああ、そういやそうだったわね。じゃあブチのめす、で」
「ま、誰にでも『うっかり』ってことはあるからな」
「いやいやいやいや、ダメだからね? 『うっかり』殺したりしちゃ?」
「大丈夫よ? たぶん?」
「疑問系! ダメ、絶対!」
「お前が言うな」
 カズマの言う通りである。

 げほんごほん、と苦い咳払いをして、議題を元に戻すカエル顔。
「さておき、カズマ君の尽力により、『計画』の再演算は不可能になった訳だ」
「よせよ、そんなに大したことじゃねえ」
 どんだけー、と思うが二人は口には出さない。
「なら、私がアイツをヤるのは問題ないのね?」
「それなんだがね?」
 と、やや厳しいカエル顔で、反証に取りかかる。
「さっき君が言った『誤差の範囲内』というのが気になるんだ?」
「どういうこと?」
「うん。君が『一方通行』を――殺さずに!――ブチのめしたとする。研究者たちはまず『樹
形図の設計者』に『計画』の修正を求めようとするだろう? しかしそれはもう存在しない。
さて、どうしようか? となる訳だ。どうなると思う?」
「そりゃ、諦めるんじゃない?」
「――そこで誰かがこう言うんだ。『第三位』が『第一位』に勝利する、というのは確かにイ
レギュラーだけど、まあ『誤差の範囲内』だし、せっかく造ったんだから、最後までやってみ
よう。って」
「あり得……ない話じゃない、かも」
「そんなモンなのか?」
「十分にあり得るんだよ。それまで『樹形図の設計者』に頼り切っていた彼らが、自分の頭で
『正解』に辿り着けると思うかい?」
「……」
「そりゃ、そうか」
「だからこの案は、大き過ぎるリスクを負った時間稼ぎ、というオチで終わる公算が高いんだ」
 美琴を正面から見て、続ける。
「……正直、君だってあの『一方通行』相手に、無傷で勝利するのは無理だろう? たとえさっ
き見せて貰った『「妹達」を運用した絶対能力者への進化法』の中にあった『御坂美琴は一八
五手で死亡する』というデータが『過去の君のスペック』を許にしたモノで、『覚悟』をキメ
た君の強さが、『現在の一方通行』を凌駕していたとしても?」
「まあ、ね……」
 その『まあ』が、どの程度の『まあ』なのか、美琴の表情は内心を語らない。


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