過去ログ - マミ「杏子……」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/06(日) 01:03:05.01 ID:UJglJRMW0
 光の中から現れたマミは、もう見滝原中学の制服などまとってはいなかった。白いブラウスに、髪の毛と同じ色のリボンとスカート。ブラウンのコルセットに、戦いにはやや不似合いなベレー帽。「魔法少女」としての、いつものマミのスタイルだった。

「油断は禁物だよ、マミ。どんな相手かよく分からないからね」

「分かってる」

マミが路地に駆け込むと、そこには思った通り結界が張られていた。

(あまり強い魔力は感じない……。使い魔は……あそこね!)

路地の奥の方に、醜い雛鳥のような姿をした異形のものが蠢いている。

「一気にカタをつけるわよ!」

マミはそう叫ぶとベレー帽を空中高く放り投げた。ふんわりと空中に描かれた放物線をなぞるようにして、美しい装飾を施した白いマスケット銃が次々と現れる。

(この距離なら……負けない!)

激しい轟音とともに、夥しい数の砲身から一斉に銃弾が放たれる。それらは一つ残らず使い魔の身体に命中した。

(やっつけ……た?)

蜂の巣にされた使い魔はしばらくその場でもがいた後、声一つ上げることなく掻き消えた。周囲に巡らされた結界がみるみる崩壊していく。

「さすがだね、マミ」

キュゥベえが足下に近づいてきて言った。

「相手に反撃の暇を与えないなんて」

「え、ええ……」

マミは変身を解きながら、あまりにあっけない勝利に微かな違和感を覚えた。

(反撃させなかったというより……相手に攻撃の意志を感じなかった)



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