過去ログ - 死んじゃわない彼女と夢見がちな僕等
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/09(水) 23:31:07.56 ID:G4Q6VOqs0

あと、と僕は付け足す。

「ミルクティー、流石に飲めるよな? あんたが飲めないなら無駄になるんだけど……」
「え? うん……飲める、ミルクティー好きだよ」
「そうか、それならよかった」

適当に注文したけれど、ちゃんと当たりを引けてよかった。
……この子はあまり人の話を聞かないな……やはりどこか抜けている。
と、ちょうどそのとき、伊藤がやってきた。

「はいおまた、こちらいちごタルトとミルクティーになります。料金は高峰のバイト代から引かせてもらうから、ではごゆっくりー」
「えっ、おい」

なぜかいちごタルトを二つテーブルに並べると
伊藤は僕を無視して去っていった……。
相も変わらずきょとんとしている黒木はどうしていいか分からずに、渡されたカップを握り締めている。

「……?……?」
「あー、つまり奢りってことだよ」

本当は一つのタルトを二人で分けよう、って思ってたんだけどな……おのれ伊藤。
それにしても、何故この子はここまで他人の好意に鈍感なのだろうか……。
普通は気づくぞまったく。



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