過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/08(火) 09:08:17.19 ID:qxUHnraiP
「っとと、冗談じゃない。こんなところで僕は死ねない! 死ぬ訳には!!」

超音速爆撃が去った後、殆ど何もかもが壊れてしまった米軍の拠点に突っ込んできたのは、ローマ正教の魔術師部隊だった

しかも、生存しているアメリカ兵が居るか居ないかなど、お構いなしに無差別破壊を繰り出し、徹底的に軍事施設の残った部分を根こそぎ破壊する

情報を集めているステイルにとっては、勘弁してほしいことであり、予想していたようにローマと米軍が戦う裏で効率よく情報を探す事など難しかった

ステイルが確保した書類に少しでも目を通す暇などを与えないほどに、彼が身を隠したところへ金属の塊が飛来してくる

カカカン!!とステイルの近くのコンクリート柱に飛来した刃物が刺さった。確実に狙われている

たまらず、彼は近くの倉庫へ飛び込んだ

薄いシャッターを背に、薄暗い倉庫の中を見ると、倉庫の中に割と厚い壁に覆われた倉庫があった

単純に、二重に守られているということは余程重要な物が保存されているか、衝撃が与えられると不味いモノがあるということだろう

少しうろつけば地下へと進めそうな階段も厚い壁の内側に見つかり、表面的に見えていた小さな倉庫、というのは仮の姿で、結構な規模の空間が地下を含めるとあるという事が分かる

冷静にこの場所について何が在るのか思考を巡らせていると、入って来た金属製で厚めの扉が弾け飛んだ

「人影がこっちへ逃げたよな!?」「ああ。赤髪の黒い奴が入っていくのが俺にも見えたんだ!」

そんなことを言いながら、ぞろぞろと入ってくる魔術師たち

在る者の周りには氷の刃が浮かび、在る者は鈍い光を放つ杖を、他のある者は身を覆うローブから蜘蛛を思わせるような複数の足が突き出ているなど、様々だ

動きから、戦闘経験をそれなりに積んでいる、一線級の魔術師たちであると分かる

ステイル(全く、僕は戦うどころかこの混乱を利用しようとしていたというのにな)

コツ、コツ、と魔術師の一人が、コンテナの後ろに隠れた彼に近づいてくる

ステイル(すこし姿を見られてしまっただけでこのザマだ。余程米軍の拠点にご執心のようだけど、彼らは何をそんなに警戒しているんだ?)

あと1m程で、近づいてくる人間の視界に、自分が入る

ステイル(さて、見付かったらどうする。「同じローマの魔術師だ!!」なんて言葉が通じると良いが……言葉の無駄だろうね)

「何故逃げた? 何故隠れている?」と問われれば、そんな主張は一気に崩れるてしまうのは目に見えた

どういう訳か、この魔術師たちはかなり慎重に何かを警戒し、そして探しているようなのだ。今の彼らでは、疑わしきは殺せ、だろう

この10人程度だけならば、戦えないことも無いかもしれない。だが、かなり消耗してしまうだろう。自分の目的は戦闘ではないし、この周辺に他のローマ正教魔術師部隊が居ないわけが無い


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