過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/04/13(水) 01:29:15.16 ID:FZ3GAiZ0P
旅掛「あの作戦、か」

もちろん旅掛自身も知っている、あの作戦。刀夜が出世コースから外れ、旅掛の友人とも言えただろう同僚達が多く殉職した、あの作戦

一瞬、その情報を閲覧するのが躊躇われ、カーソルが滑った画面の前で旅掛は固まる

内容は良く知っている。ありがちな麻薬密輸組織の壊滅作戦

その組織がそれほどの規模では無かった為に、軍との共同は考えられていなかった。指揮権の違う連中を現場に入れたくないということも分からなくない

共同があれば、動員人数不足という問題は発生しなかっただろうが、そんなことは後の祭りだ

何より、その問題の張本人は自分と先に逝ってしまった愛妻なのだから

とりあえず、これが現場に行っていない彼の知るこの作戦の内容

ざっと思い出して、彼はその作戦の裏の報告書を、つまり真実の報告書を閲覧した

一番最初に目に飛び込んできたのは"Successed"と評価された文字と"想定外事項"の欄だった

旅掛「……双子の保護、か」

旅掛(そんな事実は知らなかったな。現場に行ってない以上、俺が知らないことがあるのは十分に然るべきだが)

なぜこんな情報が伏せられていたのかは分からない。だが、これを始めとして、形式化されたデータを下にスクロールしていくほど、直前で参加を止めた御坂夫妻が知らない事実が所々出て来る

その一つ一つに僅かな疑問を抱きながら、ほどなくして"事前報告"のリンクが表示される

この先には作戦実行までに提出された報告書がまとめられているはずだ

"Written by Toya Kamijo"とあるので、恐らく、作戦立案時から上条刀夜が作成・提出した情報だろう

そのまま、彼はクリックする

ディスプレイいっぱいに、二つの資料が表示された。右側が裏の、実際の報告書。そして左側が御坂旅掛も幾度か目にした、表の、虚実ともいえる報告書

無言で、彼は視線を滑らせた

書かれた事実によって、その手が、目が、思考が、はたと止まった旅掛の姿があった


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