過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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259:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/05/07(土) 04:05:53.50 ID:sNwVsL2yP

なら作れば良いのだ。身を隠せる場所を

ブワァッ!! と炎の海が彼を中心に生まれた。その立ち上る炎の中に潜めば、視覚的にも温度的にも、彼を見つけ出すことはできない

砲撃の無駄撃ちを誘導する為に、炎の中に人形の低音な部分を時折加えれば、その防衛方法はより磐石なものとなる

だが、何らかの手段で打開策を見つけてこないとも限らない。その前に、上条が脚を潰さなくてはならない

この戦い方の最大の問題点は、どうやって上条がその脚の部分へ向かうか、ということである

重量による踏み潰しは、上条にとって受けられない攻撃だ。それを避けつつ、脚にしがみつく必要がある

脚の動きには対応できるものの、ステイルの様な方法は当然出来ないので、しがみつく場所がなかった

下手に飛び込んで機関砲の的になれば最悪である

どうするか。彼が迷っていた、丁度その時のことだった

重量のある機械の塊が、しきりに動き回る。その振動はかなりのものが在るのが当然だ

そして、恐らくイェスがこの多脚兵器を使用するために、何らかの術式で地下研究施設を地上のキャンパスごと丸々どうにかしたことで出来たこの地形

彼らが戦う平面と、普通の地上の高さまでかなりの高低差がある。当然、急に出来た窪みとの境界は非常に弱弱しいものとなってしまう

そんなところで、強い揺れが続けばどうなるか。そして、この大学敷地は河に面している

ドドドドドドドドドドドドドド、と、大量の水が入り込んで来た

揺れによって生じた境界の裂け目から、殆ど隣接していた河の水が入り込み、一気に境界を崩したのだった

そして、先ほど上条を背から落とす為に行った跳躍で、この巨大兵器はその境界に殆ど接していた

予想外の河からの圧力に、イェスの操る兵器は自動的に踏ん張ろうとする。そうなればとてもではないが、上条を踏み潰したりなど出来はしない

上条にとっても、入ってくる濁流に飲まれるわけにはいかないので、高台に逃げる必要があった

二つの目的を達成する場所として、動きの止まった脚を彼は全力で登る

左腕だけで登るのはかなりの難関で、恐らくこうなってから一番つらい場面だっただろう。しかし、彼は登りきった

動き回らない脚と、比較的低い位置から装甲が外れていた事、そしてステイルが付着していた際に垂れた混合物質の残りが幸いしたと言える


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