過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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284:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/05/15(日) 13:25:58.32 ID:VblF9WVrP
これは必ずしも動物世界だけのものではない。人間同士の戦いにおいても、相手を驚かせて隙を打つ、というやり方はポピュラーな策である

当然そのような術式もある。彼が行ったのはその変則術式だ

たくさんのビル群、そしてそれらは破壊され、アトランダムな形を持つ

戦場の人間は、特に戦闘に慣れている人間は、当然のようにその様な場所の影から生じる死角に対して、奇襲を警戒する。神裂程の存在ならば、尚更である

そういう心理・脳の判断を突き、対象が一番警戒している奇襲の幻覚を見せる。彼が行ったのは、そういう術式だ

建宮(とはいっても、万能じゃないのよな。トリックにさえ気付けば、すぐさま効果は無くなっちまうような代物)

建宮(所詮は幻。早いところ、どうにかしなくてはならないのよ。俺の身体的にもな)

そのまま、彼は彼女を追う。術式の継続の為にも、そして意識が帰らない五和から引き離すためにも

だが、しかしこの術式は術者の思いの外の効果を与えていた

この術式が関与するのは、対象の脳である

今、この対象の脳は4つ。そのうち3つは、彼女の安定化措置の為に意識的に天草式、という情報をシャットアウトしている

つまり、一番警戒しているのは、まさにその天草式との交戦

今彼女が見ている幻覚は、周囲どこにでもある死角から、敵として飛び出してくる天草式の仲間たちというものだった

彼女の本来の脳が健全な状態ならば、それが虚像である見抜けただろう

しかし、彼女は今、それをまともに見受ける事が出来る状態ではないのだ。見抜けるはずもない

そんな状態で、本来の脳が天草式を見たらどうなるか。制御する側の3つの脳も、動揺している

結果は、誰も予想していなかった

建宮「おいおいおいおい冗談じゃないのよな!!??」

それを感知した建宮は一転、追っていた神裂から距離を取った

直後に天空から降って来たのは、槍、矢、剣、光線、etc...

神裂は建宮と対峙していると同時に、その複脳というハイスペックを利用して、背から生える無数の鋼索状の未元物質でローマの使役天使たちとも交戦していた

そのコントロール元である脳たちが一斉に混乱してしまえば、未元物質が機能低下するのは明白だ

隙が生じれば、敵を叩く。これは当然の真理である。天使であっても

ズガガガガガガガガガガガガガガッ!!

と、スコールの様に降ってくるそれらは、建宮の目の前で、神裂を中心に荒廃したNYの街路を更に粉々にしていった


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