過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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[saga sage]
2011/05/15(日) 13:28:52.81 ID:VblF9WVrP
「100%、来たァッ!!!!」
電子密度がこれ以上、上昇しない。そして靴越しにじんわりと足元が温かく感じる
麦野「白井!手筈通り絹旗を任せたわよ! んで絹旗!思いっきり派手にやっちまえ!!!!」
ヒートアップしている麦野は、見た目とは裏腹に集中していて、標的である巨人から片時も目を離さない
白井の目の前で絹旗が頷いた
絹旗「わかりました。―――いきますよ、麦野ッ!!!」
叫んで、少女は大きく振りかぶり、全力の力を加えて、その拳を地面の円柱・蓄電施設に叩き付けた
その手には窒素が満たされたスプレー缶が握られており、拳と蓄電施設が激突する寸前に能力を応用した握力で握りつぶす
瞬間、拳の周辺だけ異常な窒素濃度となり、外的要因で強化された彼女の能力とその拳は、威力だけならば軽戦車の砲撃並みとなる
ゴァン!!!という大きな音が響いた。当然、その場にいた彼女以外の二人にも大きく聞こえる
拳が直撃したその場所に大きな凹み、そして裂け目が出来た
そこまで白井が確認した瞬間、暴発寸前まで電力を蓄積した円柱状の蓄電施設に満たされていた500度近い温度の大量の液状電解質が、異常な電子密度を保って、噴き出した
所詮は学園都市外縁部。巨大とはいえ、隅っこの蓄電施設の屋上に利便性向上を考えて都合良く電極など有るはずもない。だが、この場所以外からは巨人を確実に狙えない
もちろん、地下にあるであろう正規の電極から電子流を引き出しても良い。だが、屋上に送電する程の送電線も準備の時間も有るワケが無い。ならば、最終手段である。施設に穴を空けて、彼女自身が一種の極になればいいのだ。そうすれば、電子は直接麦野の制御下に入る
問題は、莫大な量を彼女一人の能力で操作できるか、と言う事なのだが
噴出した高温の電解質が絹旗や自らを襲う前に、白井は絹旗の首根っこを掴み、初春が待つ管理分室へ空間移動を試みる
白井(計画通りとはいえ、これではあの麦野という方は……)
そこまで彼女が考えた時、彼女の視界から麦野の姿は無くなった。空間移動という理由と、電解質が麦野を覆ったという、二重の理由で、である
一方、フレンダが階段を駆け上がり初春の待機している管理分室のある階まで上った時、施設内に警報が鳴り響いた
それは、この作戦が成功しつつあることを示すものであり、想定内の事である
フレンダ(よーし、順調じゅんちょ、……って、滝壺!?)
開けっぱなしになっている部屋の扉から中に入ると、そこには初春と同じ格好をした、見慣れた後ろ姿があるではないか
そして、正面の巨大なディスプレイには蓄電装置の"電圧急低下"と"電解質漏れ"を意味するエラーがデカデカと表示されていた
けたたましい警報音がある為、声をかけようとフレンダが滝壺に近づくと、少女の目は閉じていて、唇は何かを呟いている
「…………大丈夫だよ、むぎの」
そのように、フレンダの耳に滝壺の言葉が聞き取れた時、彼女の後ろに、退避してきた絹旗と白井が現れたのだった
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