過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 05:12:04.58 ID:Zr2PdvE8P
「徐々に悪化しているだと。理由は分かっているのか?」

消えたテッラの行方を探している騎士団の詰所の一番奥の机に着いている騎士団長の耳に、好ましいとは言えない情報が入って来た

その情報は、直接テッラとは関係の無いようなもの

病院で医学的にも魔術的にも治療を受けている第三王女・ヴィリアンの容体が芳しくないという報告だ

「断定はできませんが、原因であるヴィリアン様のお怪我から、考えられる仮説が挙がってます」

団長「構わん。だが長々話されても困る。かいつまんで話せ」

「了解。ご存知の通り、フィアンマによってヴィリアン様の胸は貫かれました。文字通り、胸部から背部へ繋がる穴が出来るほど」

頷く騎士団長。なぜなら彼は、その状態のヴィリアンを見ている

「その傷は心臓を掠め、本来ならば既にヴィリアン様はこの世には居ないところでした。一命を取り留めているのは、術式を用いて処置を行ったアックア、ウィリアム様よるところが大きいのです」

団長「そうだろうな」

「そして同様の傷をウィリアム様も受けました。神の右席であるとはいえ、医術的な術式は専門ではないにも関わらずです」

団長「ふむ、それで?」

「あの怪我では、ウィリアム様とて多くのことは出来なかったでしょう。特に自らとヴィリアン様の手当てに別個の術式を用いることなど、余裕は無かったハズです」

団長「と言う事は、貴様の言う仮説ではウィリアムとヴィリアン様は一つの術式で延命していると言う事だな」

「そうです。この仮説の通りだとすると、ヴィリアン様の容体が悪化しつつあるということは」

団長「ウィリアム自身に、術式の維持へ問題が生じているということだな」

「はい。考えられます」

団長「そうか。ウィリアムの容体が悪化しているという報告は?」

「いえ、今のところは来ておりません」

団長「そうか」

団長(逆にテッラの元へ向かって行きかねんのがアイツだが、ウィリアムにはテッラが来ていることは伝えていないからな。テッラがウィリアムを何らかの方法で釣り出さない限りは……)



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