過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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656:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/07/15(金) 15:10:50.83 ID:NevFLdj6P

フィアンマ「……考えるだけ無駄だな」

口をゆすいで、カミソリに持ち変える

クリームを塗った頬にその刃を当てた時、ドアの叩く音が聞こえた

「ちょっと待ってくれ」、とフランス語で答えると、それが通じたのかノックは止まった

つまり、自らに用の有る人間はフランス語の通じる人間だ

ロシアの連中も通じるには通じるだろうが、その日常的な用法に慣れているか疑問でもある

なら、少々待たせてもいいか

中断することも無くちゃっちゃと、若干手を抜いて髭剃りを終え、彼はそのまま部屋の扉を開いた

ステイル「もしかして、起こしてしまったかな」

フィアンマ「気にするな。俺様も今から出るところだったからな。帰って来たのか」

ステイル「こうして目の前に居るのだから、そうなんだろう。しかし、君を慌てさせたのは確からしい。頬から血が垂れている」

指摘された場所に人差し指を沿わせると、赤い液体が付着していた

ステイル「まずはそれを拭きとると良い。それまでぐらい待つさ」

そう言って腰を廊下の壁に落ちつけたステイルの前で、フィアンマはその指に付いた液体を舌に運んだ

フィアンマ「苦いな」

ステイル「そりゃそうだろう、血なのだから。それを好物とする存在もあるらしいけど、少なくとも人間には苦味以外を感じはしないだろう」

指ですくった後も、頬からジワリと血が次々と染み出る

フィアンマ「ふーむ。刃物で切るとなかなか止まらないから厄介だ。まぁ、止まるまで流し続けるのもいいか」

ステイル「……まぁ、僕としてはそれでも構わないがね」

フィアンマ「それで、何の用だ?」

ステイル「帰還報告でも、とね」

フィアンマ「律儀だな。あの後何か特別なことでも有ったわけでもないだろう?」


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