過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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758:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/08/09(火) 03:03:02.10 ID:7arGJqoCP

またも、口調を変えて言う。からかうつもりなどは、特にないようだ

「いっそのこと、その言葉づかいに似合う体になってしまえばいい」

「生憎、姿を変える方法など知らなくてね」

「遺伝子情報から変異させる方法が一般的だが、体の構成をそのまま移動させる方法の方が、今はいいだろうな」

自らの指先に浮かべていたホログラムを消して、彼はそのままその指を彼女の額に押し付ける

「どんな体が良い?」

「この本に出てくるのは黒髪の中学生だから、そうですねー。夕方に見た佐天涙子って名前のクローンのようなフォルムが一番合うんじゃないかなぁ」

「……いいだろう」

特別、何か動きが生じたわけでも無く、しかし一瞬でその体は量産個体のものと同じとなる

「ふぅん。この手の力の使い方はこのようにすればいい訳だ」

全裸のままで、彼女はマジマジと自らの体を見た

それを男の方も見る。主に、その顔を

「ますますそっくりになってしまったな」

「やぁ、そんな目で見ないでくださいよぉ」

ほぼ無表情で、しかし色のある声を出しながら彼女は胸を隠すように腕を交差させた

「……」

見る男は、やはり無表情で言葉を発しない

数秒の間が生まれた

「すまない。そっくりというのは、さっき話した例の少女のことだろうか?」

「そうだ。そしてこのように過去の事に捕らわれてしまうのが、私とあのビルの彼との違いでもある」

「人間的じゃないか」

「そうであるとも言えるし、そうでないとも言える。私は彼と違って余計なことを考えられる物質的な余裕があるのだよ」



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