過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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894:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/09/22(木) 05:15:05.99 ID:XtBQm+XVP

ワシリーサ「思考のない、言われるがままの人間ってどうなるかしら。その人間によって作られる社会って、どんなもの?」

ワシリーサ「争いのない、平和な世界? そんな生易しいものじゃないのは確かよ。神話の天使だって主張をぶつけ合って争うことだってあるのだから」

総大主教「意見と意見、主張と主張がぶつかり合う事は自然なことだな。……それが、争いを呼ぶことも」

ワシリーサ「いつか神の意見と背反することだって有り得る。そして神が間違っていることだって有り得るかも知れない」

サーシャ「正しさ、なんて主観によっていくつも変わるものですからね」

ワシリーサ「でも、フィアンマという存在が全てだったら、誰もその間違いに気付けない。永遠に間違ったまま、思考停止したままになる」

ワシリーサ「神というものが、どこまでも正しいなら良いわ。でも、今のままなら、神はフィアンマになる」

ワシリーサ「フィアンマは果たして、それだけの存在かしら。間違えない存在かしら。正しい導き手かしら。今このモスクワだけの平安すらも維持できない存在が」

総大主教「……しかし、ならば何故、私なのだ」

ワシリーサ「あなたが、総大主教だから。人間組織の頂点だから。もっと言えば、フィアンマに救世主の格を与えた者だからよ」

"そして何よりも、人間だから"

ワシリーサ「人間は誤るもの、撤回するもの、でも、意見を変えることが出来るものでもある。その特徴が、今までに凄惨な事態を招いてきて、一方で現在まで人類を存続させ続けることが出来たと言えないかしら。それを放棄することが、本当に人間にとって幸せかしら」

ワシリーサ「その象徴たるものが、人をまとめ上げる原動力ともなれる"信仰"。これだけの騒動を起こせるだけの力があるものよ。だから」

総大主教「だから総大主教の私、か」

差し伸べられる、宝冠

彼の頭には少々大き過ぎるそれを、彼は受け取った

総大主教「理屈は分かった。だが、理論が、方法が無い。逆に言えば、どうして人間でしか無い私が、救世主に干渉出来るというのだ」

ワシリーサ「その方法は、ちゃーんと考えてあるわ。その一部というか実験が、あの犬笛。サーシャちゃんが壊しちゃったけど」

サーシャ「……不味かったですか?」

ワシリーサ「機能することが分かっただけで十分。そして、あなたは総大主教として操作すればいいの」

総大主教「操作、だと?」

ワシリーサ「そう。でもって、人間でないものに干渉するのは、人間でないものに任せて欲しいのよん」


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