過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
1- 20
212:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:19:29.83 ID:x0DLTDiMo

同時刻。
土御門元春は、突如空に浮くような感覚で目を覚ました。
『ドラゴン』の正体を暴いてしまい、『グループ』のメンバーともども監禁されてから何日が経っただろう。
日付はおろか昼夜の感覚すらも失い、ただ機会をうかがうだけの日々が続いていた。
以下略



213:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:19:59.54 ID:x0DLTDiMo

久しぶりに解放された腕を動かし具合を確かめながら、土御門は訝しげに問う。

「オレたちを消すのでなければ、何故わざわざここへと連れてきた?」

以下略



214:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:20:33.18 ID:x0DLTDiMo

インデックスはロビーの片隅で、一人で座っていた。
しばらく一人にして欲しいと仲間に頼み、それが受け入れられた。

深く傷つき、今も大怪我や高熱に苦しんでいる上条の姿。
以下略



215:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:21:24.28 ID:x0DLTDiMo

「おっす」

思考にふけっていたインデックスに、やや無遠慮な声がかけられる。
ジュースの缶を両手に持った御坂美琴だ。
以下略



216:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:23:11.92 ID:x0DLTDiMo

「ねぇ」

「なぁに?」

以下略



217:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:24:10.76 ID:x0DLTDiMo

「とうまは誰かを助けるたびに、その身代わりみたいに傷ついて行く。
 ううん、きっと誰かの『不幸』を代わりに背負うことで、その人を助けているんだね。
 とうま自身が元々不幸だからって、それぐらいへっちゃらなふりをして。
 誰かをかばって大怪我をしたとしても、守りたい誰かが無事なら『良かった良かった』って心の底から言うんだよ」
以下略



218:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:26:10.95 ID:x0DLTDiMo

「とうまは、ずっと隠してきたんだね。……誰かを、周りのみんなを傷つけないために。
 何もかも分からなくても、それでも、『上条当麻』を演じてきたんだよ」

自分は他者のことを何も知らないのに、周囲の人間は自分のことを知っているという異質な状況。
以下略



219:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:27:22.44 ID:x0DLTDiMo

「……私ね、一ヶ月くらい前かな。偶然あいつの記憶喪失について知っちゃったの。
 電話越しに誰かと話しているのを漏れ聞いただけなんだけど」

美琴の独白を、インデックスは黙って聞いていた。
以下略



220:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:29:24.81 ID:x0DLTDiMo

「……なんだか、とうまと"みこと"は似た者同士かも」

目を袖でごしごしと拭ったインデックスが美琴へと笑いかける。

以下略



221:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/08(金) 03:29:54.30 ID:x0DLTDiMo

「起きたら、ねぇ……。
 私はとりあえず、『もう少し自分を大事にしなさい』って怒鳴りつけてやるつもりだけど」

そこでふと美琴は思い出し、ポケットから上条の携帯電話を取りだした。
以下略



1002Res/817.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice