48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/03/17(木) 09:46:34.92 ID:LjwDMhJOo
約二年前 日本 某貧困街
両親が死に、桜が丘を飛び出した紬は『黄金(ゴールド)』を探し日本中をさまよっていた。
紬(情報ではここにヤツが……。待っててね、みんな。復讐が終われば、私は帰るから。みんなの元に戻って、また……)
無理やりみなの前から姿を消したが、紬は皆を裏切るつもりは無かった。
自分はこの復讐をとげられず、死ぬかもしれない。その時のことを考え、あえて突き放した。
この復讐が終われば、またみんなで――。
情報にあった酒場の扉を開ける。ここは『黄金』の行き着けの酒場と聞いた。
ムギはポケットの中も拳銃を握り締めた。法を犯して手に入れたものだ。家から充分な金は持ってくることが出来たから、造作も無いことだった。
中に入ると、ガラの悪い男、恰幅の良い男、いろいろ居たが、『黄金』の姿はすぐにわかった。
金色の趣味の悪いスーツ。
ヤツだ。
紬「久しぶりね」
紬は黄金の向かい側の席に座った。
黄金「おお、これはこれは、あの大富豪、琴吹家のお嬢様。俺になにか用かな? 一目惚れか?」
紬「ふざけないで」
紬は銃を出し、黄金の頭に付きつけた。
黄金「おお、怖い怖い。綺麗な薔薇にはとげがあるとはよく言ったもんだ」
紬「あなたが私の父に復讐したように、私もあなたに復讐する。どう、正当な結果だと思わない?」
黄金「そうだな、あんたは俺と同じことがしたいわけだ」
黄金は、ゆっくりと手を伸ばし、紬の持っている銃をつかんだ。
黄金「手が震えてるぜ、お嬢さん、ああ、心配すんな、武器を奪ったりはしねえよ。ただ――」
そして、しっかりと銃口を自らの頭につけ、固定した。
黄金「復讐は大好きだ。だから手伝ってやろうと思うだけさ」
紬「……私が撃てないとでも?」
黄金「いいや、大切な両親を殺されたんだもんなぁ、そりゃ、俺を許すなんてできねえよ。わかるぜ、その気持ち。だから、撃てよ。遠慮はいらねえ」
紬「……っ」
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