61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)[sage saga]
2011/03/19(土) 06:19:26.70 ID:whhP9ezKo
強盗B「あぎゃああああああああああああ! 腕が! 腕が!!」
タックマン「……クズが」
突如現れたタックマンの振り下ろした手刀が強盗Bの腕を折ったのだ。
強盗A「出やがったな! 出番だぜ」
人質の中から、一人の女が立ち上がった。妖艶な美女だ。年齢はわからない。二十代半ばといったところか。
紬と同じ、長くウェーブしたブロンドが美しい。
美女「あなたがこの街の『ヒーロー』ね。会いたかったわ」
タックマン「私が来るのがわかっていたような口ぶりだな」
美女「わかっていなければ、私が出ることなんて無かったわよ」
タックマン「変異種か」
美女「ご名答」
その時、高速で『何か』が接近するのがかろうじて見えた。タックマンは即座に反応して身をよじる。
先ほどまでタックマンが居た場所の後ろの壁に大穴があいていた。
タックマン「その髪……」
美女「そう、あたしの能力は髪を操ること。鋼鉄よりも硬く鋭いこの髪のムチ、いつまでよけらるかしら?」
美女の髪が三つの束になり、再び放たれた。早い。銃弾ほどのスピードではないが、その質量がパワーを増し、相当な破壊力に達している。
三方向からの同時攻撃。タックマンは横に飛ぶことで二つまでは避けるが、一発を喰らってしまう。
タックマン「ぐっ!」
スーツが防いでくれたが、衝撃まではなくならない。タックマンは大きく吹っ飛び、壁に激突した。
美女「いいこと教えてあげる。あんたが今まで倒した変異種はみんなクラス1か2。まだ常人の領域でも対処できるレベルなの。でも、あたしはクラス3よ。クラス3はもはや人間が努力しても、武装しても絶対に到達できないレベルの戦闘能力を持っているわ。あんたがいくら強くても、所詮は人間。限界がある」
タックマン「くっ……」
美女「立ち上がるのね。根性はあるわ、認めてあげる」
タックマンはブーストを駆使したダッシュで一気に間合いを詰める。
美女「あら、接近戦なら勝てるとでも?」
タックマンの突きを難なく避け、美女はそのしなやかな足をタックマンのわき腹に叩き込んだ。
が、びくともしない。
美女「ふふっ、とっても硬いのね」
タックマンがその隙に出した攻撃をさらに回避する。
美女の――クラス3の変異種の反応速度にとっては全く問題にならない攻撃速度だ。
美女「じゃあこういうのはどう?」
タックマンの腹部に、今度は髪の塊がめり込んでいた。
タックマン「がっ……!」
大きな拳のように変形した髪が二つ。タックマンを連続で殴りつける。容赦なく、徹底的に。
タックマンは耐え切れず、地面に伏した。
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