過去ログ - 一方通行「飯も風呂もできてンぞ」番外個体「それじゃあ、あなたで」
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61: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/24(木) 22:00:55.29 ID:eWahEoj6o

友達や恋人らしき異性と連れだって歩く学生、風船を配る着ぐるみ、自販機に商品を搬入する業者。
放課時刻を過ぎ、学校という退屈な場所から学生達が解放されたこともあるのだろう。
四時を回って、アーケードにも人が増えてきた気がする。

行き交う人々を眺めながら、一方通行と番外個体はオープンカフェで一息ついていた。

テーブルの上にはブラックコーヒーとココア、それぞれの手にはクレープ。
番外個体は生クリームやチョコソース、苺がたっぷりのそれを幸せそうな顔で頬張りながら、


「見てよあれ。お別れのハグってヤツ? 帰りたくないわ私、とか言ってるのかなあ」

「ケッ、お熱いこった。いくら好き者同士でも公衆の面前であれはねェよ」

「かなりの勇気がいるっていうか、最早公害だよねえ」


二人の視線の先には、人目も憚らずに抱き合う制服姿のカップルが。
見るからに『愛し合ってます』な彼らは、このまま抱擁の先まで発展してしまわないかと見ているこちらを冷や冷やさせる。
そこでふと、向かいに座る少女が何故だかにまにま笑みを浮かべてそれを凝視していることに一方通行は気が付いて、


「……ああいうの、オマエもやりたかったりすンの? ニヤけてンのは意識してのことか?」

「まさか。ただ、あれ以上に過激なものになったら面白いなあって」

「ハッ、実際そォなったら赤くなって目ェ逸らすンだろ」

「はぁ? ミサカそこまで純真無垢な乙女じゃないし。そういうのはお姉様で十分」


そんな会話をしている間に、熱々カップルは互いの締め付けを終了させたらしい。
それぞれ反対方向の帰路に就き、何事もなかったかのように澄まし顔で歩き出すその姿はある意味尊敬に値する。
番外個体は頬に生クリームをつけて、


「ああいうのをバカカップルっていうのかな?」

「せめて略そォぜ。つーかクリームついてンぞ間抜け」

「え、うそ!? どこどこ?」

「ったく……」



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