1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:39:28.48 ID:lJR5wJ0e0
初です。
色々指摘していただけるとありがたいです。
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:41:49.67 ID:lJR5wJ0e0
私は生まれ付き体が弱かった。
「健全な精神は健全な肉体に宿る」とは良く言うが、
私にとってはそれはぴったりの言葉だった。
体に比例し、心はとても脆弱だった。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:42:47.85 ID:lJR5wJ0e0
苛めがない毎日がこんなに楽しいのだとは思わなかった。
学校が楽しく、日々が充実していた。
幼稚園の頃にそれを体験していなかった私は、
こんなに幸せでいいのだろうか? と感じる程だったのだが・・・・・・
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:43:30.99 ID:lJR5wJ0e0
小学生の苛めは酷かった。無垢な子供と言うのは恐ろしい。
今考えれば有り得ない事でも普通に実行する。
そこには常に一人のリーダーがいた。
彼は周りの子供を恐怖でまとめあげていた。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:44:21.25 ID:lJR5wJ0e0
確か・・・・・・その時の日記があったと思う。
ああこれだ、懐かしいな。
19×× 6月15日
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:44:57.36 ID:lJR5wJ0e0
私は悩んだ。ひたすらに、がむしゃらに。
教師に相談? 馬鹿げてる。あいつ等は何もしてくれない。
それに教師に頼ると、苛めがさらに非道くなる。
ああくそ・・・・・ひたすら耐えるしかないのか・・・・・。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:45:25.48 ID:lJR5wJ0e0
しかし、その予想は裏切られる。
五年生に上がったとき、変化があった。
クラスには相変わらず彼がいて、絶望した。
―――大丈夫。あと二年。そう言い聞かせた。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:46:35.19 ID:lJR5wJ0e0
しかし、相変わらず彼は私に危害を加えてきた。
不良は中々の権力の持ち主だったが、その容姿から周りとあまり関わりがなく、
また、彼の事を少しは恐れていたと思う。
私はいつも通り耐えた。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:47:32.79 ID:lJR5wJ0e0
「・・・・・・」
そんなことは考えもつかなかった。
当時は王様みたいな存在で、ただ耐えるしかないと思っていた。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:48:20.64 ID:lJR5wJ0e0
放課後。帰り道人気のない場所でボコボコにするぞ」
「わかった」
「でもその前に一つお願いがあるんだ・・・・・・」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:49:06.41 ID:lJR5wJ0e0
人気のない場所に連れ出すのは簡単だった。
彼は私の事を舐めきっていた。
「おぉなんだ? 何の用だよ」
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:49:47.01 ID:lJR5wJ0e0
殴った。殴った。ひたすたに殴った。
血が飛ぶ――――――気持ちがいい。
悲鳴を上げる――――爽快だ。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:51:56.47 ID:lJR5wJ0e0
自分でもビックリだった。
一番の権力者の皮を剥がすと、とても臆病な人間だった。
顔面血だらけになった彼は心底怯えた顔で俺を見ていた。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:53:16.74 ID:lJR5wJ0e0
次の日、勿論彼は学校に来なかった。
皆が嬉しがった。権力者がいない。怯えなくてすむ。
そこで私と不良は昨日の事を話した。
最初は信じてない者もいたが、不良が私のバックだと思うとあながち否定もできなかった。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:54:18.39 ID:lJR5wJ0e0
数週間後。彼が来た。今までのような恐怖はなく、
むしろ立場が逆転した。
「PKやろーぜ。アイツで」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:55:01.84 ID:lJR5wJ0e0
それからは凄まじかった。
私への苛めは周りは嫌嫌ながらや、少数だったが、彼は違った。
クラス全員に仕打ちを受けた。
一人であれだけ辛いのだから集団なんて想像もできない。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:55:38.69 ID:lJR5wJ0e0
私が六年生になる頃、彼は転校した。
私は満足だった。勝利したのだ。
そして気がつけば、私と不良は権力者というか人気者になっていた。
気持ちが良かった。初めてだった。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:56:56.40 ID:lJR5wJ0e0
また、見た目が劇的に変わった。
前はとても大人しい服装だった。
しかし、その時はウエストの大きいズボンに、英語の入ったピッチリしたTシャツ、
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:57:44.49 ID:lJR5wJ0e0
と、何もかも最高だった。が
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 00:59:18.89 ID:lJR5wJ0e0
「どうしてあんなにいい子だったのに」「元のあなたに戻って」
「私の子はこんなのじゃなかった」「あなただけ家の外れ者」
今までとても優しかった家族。それだけが今度は私を苦しめた。
私は言いたかった。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/19(土) 01:01:54.25 ID:lJR5wJ0e0
書き溜めってこんなすぐ無くなるんですね・・・。
溜まったらまた投下します
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