過去ログ - 火憐「兄ちゃん、あんま無茶ばっかすんなよな」
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2: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:07:48.22 ID:2i3mHfds0
『こよみデッド』



 001.
以下略



3: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:09:54.57 ID:2i3mHfds0
 けれどやはり、この行為それ自体には、意味など見出せず、価値などありはせず、また慈悲もない。
未来を見据えておきながら、心を過去に置いたままにするような、それは無意味な行為であり。
これから成すべき事を知りながら、これまで成せなかった事をずっと悔み続けるような、それは無価値な行為であり。
賽の河原で、石を積んでは崩し、崩しては積んでを延々と繰り返すような、それは無慈悲な行為であり。
僕が人として生きていく、その哲学的観点からすれば、はっきりと不要で無用な行いだ。
以下略



4: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:11:15.40 ID:2i3mHfds0
 それでも。
後悔に苛まれるような、そんな出来事を、ここで敢えて公開することが、僕にはどうしたって必要なのだと思う。
これからもずっと、僕らしく歩いていく為にはきっと。

 あの、おぞましくも儚く、恐ろしくも悲しく、忌まわしくも苦しい。
以下略



5: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:13:29.40 ID:2i3mHfds0
 002.

 いい加減しつこい気がするというか、マンネリと早速言われてしまいそうな気がするというか、むしろ僕が言いたいというか。
目が覚めたら、そこは知らない場所だった。
僕の部屋ではなく、されど妹達の部屋でもなく。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/03/20(日) 00:13:57.45 ID:y8AOiMWIO
かわいいよね〜


7: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:16:12.42 ID:2i3mHfds0
「ようやっと目を覚ましおったか、お前様よ」

 決意も新たに、まずは情報収集を、と周囲に意識を向けたところで。
その僕の動きに反応するかのようなタイミングで、頭の上から聞き慣れた声が届く。
どうやら、忍が外に出ているらしい。
以下略



8: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:17:26.31 ID:2i3mHfds0
「十分優しくしておるわ。でなければ踏んでおる」

 幼女の小さな足でされるのであれば、それはある種ご褒美だ、とか言ってこれ以上ぼけるのは、もう止めておこう。
蹴られた衝撃で、ということでもないが、ようやく少し体も動くようになり、忍の姿が目に入ってくる。
いつも通りの不遜な立ち姿。
以下略



9: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:23:38.00 ID:2i3mHfds0
「なあ、忍、ここ何処だ?」
「儂にも分からぬ。大分前に目は覚めておったが、何しろお前様が昏倒しておったのでな。調べようもなかった」

 そう言って、肩を竦める忍。
今のこいつは、僕とペアリングされている関係上、行動の自由がほとんどない。
以下略



10: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:26:01.06 ID:2i3mHfds0
「お前様よ、儂に謝るなら今のうちじゃぞ」
「何言ってやがる、いきなり」
「いや、だってこれ、どう考えてもお前様のせいじゃろ」
「何でだよ! つーか、お前それ、考える前に結論出してるだろ」

以下略



11: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:29:49.58 ID:2i3mHfds0
 というか、こんな下らない言い争いをしている場合ではないのだ。
この際、どっちが悪いとかどっちのせいだとか、そういう不毛な争いは脇に置いておこうじゃないか。

「もう誤魔化されんぞ。色々あって忘れておったが」
「ああ、そうだな」
以下略



12: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:32:10.73 ID:2i3mHfds0
「そうではない。お前様が被害者だと言い張るならば、尚更問題にせねばならん」
「何でそうなるんだよ」
「犯人が何者であれ、簡単に昏倒などさせられるでないと言うとるんじゃ。みっともない」
「そこまで言わなくていいだろ」
「そこまでもここまでもない。前々から言おうと思うておったが、全くもって警戒心が無さ過ぎるぞ、お前様は」
以下略



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