過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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316:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 22:51:26.36 ID:CypdjJ6do

「『薄明かり』の連中からの使者だと聞いていたが……貴様か」

「そういえば、そういうことになってるんだったか」

「貴様は一体何者だ?」

「さあな」

「その袋の中身、先に見せたカーテナだな」

「レプリカだよ」

「英国王室が黙っているとは思えない」

「だから黙っていて貰えると助かるな。余計な面倒事は御免だ」

 ローマ正教の末端、辺境の地にて布教を行う集団の一派。
 集落からは少々離れた位置にあるその本拠地にあっても、フィアンマの不遜な態度は崩れない。
 部屋に入ってきた少年は立ったままで矢継ぎ早に質問を浴びせ、それらをフィアンマは全てかわす。
 厳しい視線を向ける彼に対してフィアンマは涼しげな瞳で、

「座ったらどうだ」

 顎で椅子を示す。
 それを受けて、少年は大きく溜め息を吐いた。
 頭痛がするかのようにこめかみの辺りを触り、一瞬の思考の後口を開く。

「――」

「正直なところ、使者というのは半ば嘘だが」

 それを遮って、フィアンマは言う。

「俺様は長い話をしに来たんだ。だから、座れ」

 有無を言わせぬ強い口調で。




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