過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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317:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 22:53:05.85 ID:CypdjJ6do

「話をしてこい」

 目覚めたフィアンマが青年から告げられたのは、つまりはそれだけのことだった。
 朝の刺すような冷気の中、まだ薄暗い時間。
以下略



318:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 22:55:13.67 ID:CypdjJ6do

「良し悪し織り交ざって積み重なってきたもの全てを絶やしたくない。そう言ったよな」

「そう聞いたが」

以下略



319:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 22:58:34.97 ID:CypdjJ6do


「それで、話とは何だ。連中の使者ということは、和平の交渉でも始めるつもりか」

「残念ながら、俺様は薄明かりとは無関係だよ。今はな」
以下略



320:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:00:36.21 ID:CypdjJ6do

 渋々といった風に少年は席に着く。
 ようやく話しが出来そうな状況が整ったが、ここにきてフィアンマは悩みの種をもう一つ見つけた。

(で、どうやって切り出す? 「お前の戦う理由はなんだ?」 とか聞いても本心が聞けるとは思えんが)
以下略



321:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:01:50.26 ID:CypdjJ6do

 それから暫くの沈黙の後、彼がいっそカーテナ=レプリカを首に押し当てて――などと物騒な思考に至った頃。
 ドアが慌しくノックされ、少年の部下らしき男が部屋に入ってきた。

「どうした、一応来客中だぞ」
以下略



322:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:03:39.98 ID:CypdjJ6do



 訝しげな視線を浴びながらフィアンマは山道を歩き、着いたのは何も無い場所だった。
 少し開けていて視界が良いが、ただそれだけ。
以下略



323:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:06:45.49 ID:CypdjJ6do

「それで、何か用か。見ての通り暇じゃないぞ」

「その暇じゃない理由を聞きたいんだが。というかさっきからお前ら俺様の扱い杜撰過ぎないか」

以下略



324:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:08:32.94 ID:CypdjJ6do

「責任取れよ」

「そう言われても、はいそうですかと処理出来るような規模なのか」

以下略



325:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:10:19.77 ID:CypdjJ6do


「限界だ。これ以上邪魔をされたら堪らないので一応聞いておくが――異論は無いな」

「今更無いよ。精々頑張ってくれ」
以下略



326:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:11:59.96 ID:CypdjJ6do

「いいから、離せ。邪魔するな」

 だが、その手は杜撰に払われた。
 今まさに失おうとしている青年自身の手で。
以下略



327:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:13:48.31 ID:CypdjJ6do


 準備は整った。
 天然ダムを意図的に崩し、海へと放水する。
 少年はその放水する部分の微調整を担当するようだ。
以下略



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