過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2013/03/17(日) 18:49:13.25 ID:lrtfG9Nzo
限りなく空虚な自分という器の中に、ポツリと特別な右手。
信じたのは、それを振るった先にあると思っていた形の無い『素晴らしい世界』
何にしても、それらの一切は最早何の価値も持たない歪なガラクタだ。
かつて抱いていたくだらない幻想のことなど、もう今となってはどうでもいい。
一枚の美しい絵画があったとしよう。
誰もがその美しさに心奪われ、絶賛するような絵。
だがそんな絵があったところで、頑なに目を閉じそれを見なければ心奪われることもないだろう。
また決して奪われまいと頑なに心を閉じても、それを心から美しいとは思えないはずだ。
それがどんなに美しくとも。
結局、それだけのことだ。
彼は見ようとしなかった。美しいものがそこにあることを知っていても、目も心も開かなかった。
見れば見えてしまうから。何も特別なものを持たないそれらが、どれだけ美しいのかが。
その向こうに、ただ個として相対的に特別な『だけ』でしかない自分が透けて見えてしまうから。
自分が誰にとっても特別では無いという現実がそこにあるから。
今となっては、本当にどうでもいい話だ。
特別な右腕で何の特別も抱えようとはしなかった、愚か者の話だ。
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