過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage saga]
2011/04/28(木) 03:42:48.04 ID:vlfBvtn50



「で、どうするんだ」

「丸投げですの!?」

「今俺様が丸投げされた気がするんだがな」

 ため息と共に、フィアンマは窓を開けて外を見る。
 部屋は六階で、すぐ下は川になっている。彼がこのホテルに決めた理由の一つだ。

「狙撃されても知りませんわよ」

「……まだここはバレていないだろう。そもそも俺様はターゲットに入っていない筈だが」

「ここは戦場ですのよ! そんな甘い考えはお捨てなさい!!」

「……」

 いつの間にか戦場にワープしていたようだ。
 フィアンマは心身相関的な理由で痛む頭を押さえながら、改めて尋ねる。

「それで、具体的にこれからどうするんだ。国外逃亡でもするか」

「んー、もういっそ殲滅した方が早いのではありませんこと?」

「もう短絡的などというレベルでは表しきれんな」

「……まあ、なんというか。実家に戻る羽目にさえならなければどうなってもいいのです」

 少女は軽く目を伏せて笑って、

「暴力を是とするような暮らしは、もう御免ですもの」

 一変した雰囲気に、フィアンマも神妙な面持ちで応える。
 携帯を取り出してあれこれ操作し、周辺の地図を表示した。
 『暴力』という言葉の意味が明確に書いてありそうな辞書が売っている書店を真剣に探す。
 無言のツッコミだった。




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