過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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28: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/03/27(日) 16:38:09.54 ID:4SRjOM3Xo

「今、あやせは恋をしているんじゃねえかな。
 それはあやせにとっての初恋なんだと思う。初めて誰かに恋をしたってことさ。
 なにも四六時中とは言わねえけど、そいつのことが頭に浮かぶんだろ?」

あやせは見る間に顔を真っ赤に染め、恥じらいと怒りの入り混じった表情で俺を睨みつけた。
俺がどう言えば、あやせがどう反応するかなんて、十分承知していたさ。
それでも敢えて言わざるを得なかった。

「だから怒るなって言ったろ、最後まで聞いてくれよ。
 でもな、初恋って、多くは一過性のもんなんだよ。
 俺に言わせれば、そういうのって、大抵時間と共に目が覚めちまうんだ」
「お兄さんは、わたしもいずれそうなると、そう言いたいんですか?」

あやせの質問に、肯定をする意味で俺は頷いた。
崩していた膝を抱え、その膝の上にあごを乗せながら、
あやせは俺の言った言葉の意味を考え込むようにして押し黙った。
俺はそんなあやせの仕草を楽しむように、彼女の横顔を見つめていた。
時間が止まってしまったような、でも、幸せなひと時だった。

「わたしも、お兄さんに聞いてもいいですか?」
「何を?」
「お兄さんは初恋って、いつでしたか?」
「俺か? 俺は中一の時かな。……ちなみに、相手は妹の桐乃だ」

俺は言うと同時に地面にひれ伏すと、頭を抱えてあやせからの攻撃に備えた。

「勘違いすんなよっ。別に桐乃とどうこうしたいなんて思っちゃいなかったさ。
 あやせだから、俺は正直に話すんだけどな。
 俺は、あいつが実の妹でなけりゃどんなにいいかと思ったこともあるよ。
 兄貴の俺が言うのもなんだけどさ、桐乃ってけっこう可愛いだろ?
 今じゃ性格はアレだけど、昔は素直で本当にいいやつだったんだよっ」


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