過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/05/03(火) 20:32:12.63 ID:fK0gY2ago
あやせと結婚してから、三年目が経過しようとしていたある日のことだ。
俺はマスオさん生活にも慣れ、会社での仕事もようやく軌道に乗ってきたというのに……。
いつものように仕事を終えて夕飯の買物をしてから帰宅すると、あやせは家にいなかった。
散歩にでも出掛けているんだろうと軽く考え、お義母さんの執務室をノックしてみると、
お義母さんも部屋にはいなかった。
議員を務めているお義父さんは、地方視察で帰宅は深夜になると聞いていたから、
そのとき家にいたのは俺だけだった。
「……メモくらい、置いて行ってくれてもいいじゃねえか」
俺は着替えを済ませてから日課になっている風呂掃除を終えると、
リビングのソファーに座って、ひとり缶ビールを飲んでいた。
普段なら夕飯前にビールを飲むことなんかねえけど、なんだか無性に腹が立ってきたんだ。
いくら安月給とはいえ、俺は一日も休むことなく会社勤めしてんだよ。
それなのにこの家の女共ときたら、お義母さんは県政モニターとかで年中家を開けるし、
あやせだって料理を作ってくれたのなんか、最初の一年目だけじゃねえか。
俺は、この家の住込みのメイドさんじゃねーよっ。
二人が帰宅したのは、俺が三本目の缶ビールを飲み干したときだった。
お義母さんは、リビングのソファーで缶ビールを飲んでいた俺を一瞥すると、
鼻で笑って自分の部屋へと引き揚げて行った。
あやせは哀しそうな眼差しで俺を見つめ、無言のまま俺の側に寄ってきた。
「あやせ、俺になんか用でもあんのかよ」
「…………お兄さん、あまり飲み過ぎると、身体に毒だと思いますよ」
「そりゃあ悪うござんしたねっ。……どーせ俺は、この家の使用人でござんすよ。
俺が身体を壊したら、風呂掃除も料理も、てめえらでやらなくちゃなんねーってか」
「お兄さん、わたしはそんなつもりで言ったんじゃあ……」
分かってはいた。あやせがそんなヤツじゃないってことはな。
すべては、あのクソババアの差し金だった。
俺とあやせが仲良くしていると、決まってあのクソババアは俺に用事を言いつけた。
同じことが何度も繰り返されりゃあ、いくらあやせだって母親に遠慮しちまうよ。
俺はその日、あやせの家を飛び出して実家へ帰った。
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