過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/05/03(火) 20:33:32.51 ID:fK0gY2ago
翌朝、俺は数年ぶりにお袋に起こされて目が覚めた。
眠気まなこで周囲を見回すと、そこは永年住み慣れた懐かしい俺の部屋だった。
机の位置も、洋服ダンスの位置も、何もかもが俺の記憶通りだ。
只ひとつ違うことと言えば、カレンダーだけが新しいものに架け替えられている。
カレンダーに描かれた絵を見りゃ、誰がやってくれたかなんてすぐに分かる。
俺が家を空けていた数年の間、あいつは毎月この部屋に来ては一枚ずつカレンダーを捲って、
そして捨てていたんだろう。……いつ帰るとも分からねえ、そんなバカ兄貴のためにな。
「ところで京介、あんた会社はどうするの? 新しいところでも探すつもり?」
お袋の言うことはもっともだった。
いま勤めている会社は、元はと言えばあやせの親父さんのコネで入社できたんだしな。
今更どんな言い訳をしたところで、俺は新垣の家を飛び出して実家に帰っちまったんだから、
お義父さんだって内心穏やかじゃねえだろう。
「取りあえず出勤はするよ。無断欠勤なんかしたら信用を無くしちまうからな。
それに、取引先のお客さんにも迷惑を掛けたくねえし」
「京介が就活のとき着ていたスーツなら、クリーニングに出してタンスに入れてあるから、
今日はそれを着て行きなさい。……ワイシャツなんかもタンスの中にあるわ。
……京介、あとで桐乃に、ちゃんとお礼を言っときなさいよ。
あんたがいない間に、桐乃が全部やっといてくれたんだからね」
そのことについては、昨夜寝る前にタンスを開けて分かっていた。
俺がいない間、桐乃がこの部屋に誰も入れさせなかったとお袋から聞いて、
誰がここまでやってくれていたかなんてな。
「ねぇ、京介。……あんた、あやせちゃんと結婚するよりも、
桐乃と結婚した方が良かったんじゃないの?」
笑えなかった。なんたって、俺も今、お袋と同じことを考えていたからさ。
それにしても、桐乃はなぜ俺のためにここまでしてくれるんだろう。
家族として一緒に暮らしていたときは、ことあるごと俺を邪険にしていたのにな。
離れて暮らしていたからなのか、それとも桐乃のヤツ……。
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