過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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(北海道)
[sage]
2011/03/28(月) 19:43:17.46 ID:gqKd6v2y0
☆☆☆☆☆
「…随分と遅かったわね。待ちくたびれてしまったわ…。」
「遅かったって……教室の外で黙って待ってられてもわかるわけねえだろ!?」
「ふ、ふん!壁一枚挟んだくらいで主の気配すら察知出来ないなんて、使えない隷属…」
「ムチャクチャ言うな!」
たった今、俺たちは場所を“例の”校舎裏のベンチに移動したところだ。
まあその………俺たちにとっては、所謂『思い出の場所』だったりするわけだけど…。
暖かくて微風が吹いているようなとても麗らかな天気なのだが、周りにはまったく人影が見えない。
人がいないからこそココを選んだってのもあるんだが。
…それにしても、こいつの言い分聞いたか?何だって俺が責められなくちゃいけねえんだ!?
俺の言い分は間違ってないと思うぜ!?『気配を感じろ』って、そんな超能力者じゃあるまいしよ…。
しかも俺のことを隷属扱いしやがって!ここはハッキリ否定させてもらうぞ!?
心の中に変なプライドが発生してしまった俺は強い口調で言った。
「つか、俺はお前の隷属じゃねえ!俺はお前の――」
…ダメだ!この続きは恥ずかしくて面と向かっては言えねえ……………
ああそうだよ!どうせヘタレだよ!笑うなら思いっきり笑え!
しかも、赤面地獄に陥った俺が言わんとしていたことを察知したのか、黒猫も少し顔を赤らめて俯いちまってるし…。
これじゃ完全に自爆だよ。また居づらい雰囲気になっちまったな…。
「そ、それにしても、お前いつから教室の前にいたんだ?」
俺は何とか無理に平静を装って話題の転換を図った。
我ながら、声が上ずっていて無理矢理感が溢れ出ている。
「あ、貴方が教室から出てくる2,3分ほど前よ。」
でもこころなしか、向こうも無理に平静を装って返しているような気がするな…。
この調子で行けば何とか俺のペースを持ち直せるかも!?
「なんだ、たった2,3分か。よかった。ならそんなに待たせたわけじゃ…」
「思い上がらないで頂戴。」
「………は?」
「さっきも言ったはずよ。『待ちくたびれた』と。
私は随分待たされたわ…。貴方のクラスメイトからの、まるで異世界の者を見るかのような視線に耐えながらね。
今度私にあんな辱めを受けさせたら…塵として滅するわよ?」
どうやら回復能力は相手が上だったようだ。
先程までの動揺を感じさせない見事な厨二返しを食らっちまったぜ…。
そして俺には言い返す言葉が見当たらない…と。うん、見事に完敗だな。
いや、でもこれは仕方ないだろ!?
俺のことを馬鹿にするヤツは、『塵として滅するわよ』って言われた後の神懸かり的な返し方を是非教えてくれないか?
…とにかく、情けない話だが俺の実力じゃ調子を取り戻したコイツには勝てない。
こうなったら、おとなしく本題に入ろうかね。
「…それで?俺になんか用か?お前がわざわざ教室まで訪ねてくるんだから、そこそこ大事な話なんだろ?」
話題転換の下手さは仕様だ。誰が何と言おうと仕様なんだ!
しつこいようだが、『塵として滅するわよ』と脅された後に普通の話題を上手く切り出せるような文句があるなら………って、黒猫…?
「……………」
「ど、どうした?」
俺の問い掛けに黒猫は俯いて黙ってしまった。何か考え込んでいる様子にも見える。
こいつがこうなった時は、たいていこの後に意味深な一言を言うんだけど…。
そして黒猫はしばしの沈黙の後、小さな声で逆に俺に問い掛けてきた。
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