179:伊吹 ◆fJ3KTPFnIUC/[saga]
2012/05/02(水) 23:52:52.33 ID:6CiGo+lAO
亜弥「黄泉川お姉ちゃんは言ってた。警備員は警備員だから、自由に動くのが大変だって」
亜弥「助けたくても助けられない……そんなの、ボクなら耐えられない」
亜弥「だから、ボクが代わりにもっと頑張らなきゃ」
それは心からの言葉だった。
『頑張りたい』や『頑張りろうと思う』ではなく、断言。
同じ無能力者と言っても、彼女の在り方はそのそれではない、と佐天は思った。
佐天「凄いですね」
確かな感心と――ちょっとだけの皮肉。
言ってから、とても自分が矮小に見えて――佐天涙子は軽く唇を噛んだ。
亜弥「それほどでもー」
擬音が聞こえてきそうな程に、亜弥は照れて頭を掻く。
佐天「亜弥さんは、やっぱり御坂さんの妹ですね。そういう所、そっくりです」
亜弥「そうなの?」
佐天「……妹なのに知らないんですか?」
そこまで言われて、漸く顛末を理解して焦り出す。
取り繕いは、間に合うか――
亜弥「あぁうん、分かるよ、アレだよね、うん!」
ダメだ。亜弥自身がそう感じる程なダメ弁解だった。
が、神妙な顔の彼女には怪しまれ無かったらしい。ほっと胸を撫で下ろす。
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