44:1[saga]
2011/04/10(日) 00:43:56.54 ID:1jkneDFAO
――――
亜弥「あややー……」
介旅「……どうした?」
服を手に右往左往している彼女を見かねて、少年は声を掛けてしまった。
彼女は随分としょんぼりとした顔で答える。
それはもう例えるなら、しょんぼり顔全国大会が開かれれば優勝して次の大会でシードが取れるレベルだった。
亜弥「すっごくカワイイ服があったんだけどね……足りないの。お金……」
成る程見れば確かに多少値が張る品であった。
しかし少年にとっては、無理をすれば出せない値段と言う訳でも無い。
介旅「……残念だったな。まぁ、試着だけなら出来るけど?」
亜弥「ホント!?」
言うが早いが彼女はその場で上着を脱ぎ出す。
お陰で少年は、焦りながら彼女を試着室へダンクシュートする羽目になったのだった。
亜弥「どーかなー?」
彼女が選んだのは、天真爛漫な彼女によく似合う、薄い水色のワンピース。
少年も、知識が無いながらに見事だと感じた。
しかし気の効いた言い回しも思いつかないので、ただ一言。
介旅「悪くないと思う」
とだけ言った。
亜弥「えへへー、ありがとー!」
少しだけ、ドキリとした。
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