過去ログ - 男「また、あした」
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159:まるで幻のよう6 ◆hwowIh89qo
2011/09/09(金) 21:07:43.11 ID:uH8thC/k0
結局、春野が立ち直ったのは、バスで学校前についてからだった。
車内では平静を保とうとしていたようだが、それでも身体が時折震えていたように見えた。
誤魔化そうとしていたのか、いつもより遥かに口数も多かった。

「……はぁ。帰ってきちゃった」
以下略



160:まるで幻のよう7 ◆hwowIh89qo
2011/09/09(金) 21:09:44.62 ID:uH8thC/k0
「自分でもわからないわ。どうして、腹立たしく思うのか。
 どうして、こうして約束まで破って、わざわざ恐い映画を見に行くのか。
 良くないってわかっているのに、それでもする意味、したいと思った理由。
 全部、私の中に答えはあるハズなのに、わからないのよ」

以下略



161:まるで幻のよう8 ◆hwowIh89qo
2011/09/09(金) 21:13:16.95 ID:uH8thC/k0
「安心していいわよ。……それに、もう花ぐらいなら開いているわ」
「……まどろっこしいな。俺は自惚れ屋のつもりはないが、それでも不安だ」

俺は、この手の言葉遊びも得意じゃない。
何を言っているのかわからなくなるからだ。相手が何を言いたいのかも、掴めない。
以下略



162:まるで幻のよう9 ◆hwowIh89qo
2011/09/09(金) 21:15:21.03 ID:uH8thC/k0
「……驚いた。行動力はあるんだから」
「悪いな。不器用だからこういうことしかできん」

俺は秋川のように繊細でもなければ冬森のように素直でもない。
あの二人のような恋仲なんぞ、望むべくもない。春野が俺を求めるというのならば、俺はそれに応えてやるだけだ。
以下略



163:まるで幻のよう10 ◆hwowIh89qo
2011/09/09(金) 21:16:41.97 ID:uH8thC/k0
しばらく歩いて、立ち止まり夜空を見上げる。今夜は月が大きく丸く見え、星空が広がっていた。
まるで現実感がない。それこそ、幻のようだ。確かな充足感を抱きながらも、今が現実だとは思えない。
俺と春野では不釣合いが過ぎる。彼女には、もっと相応しい男というものがあるはずだ。
恋は盲目とはいうものの、俺の何がいいのかわからない。
当然、嬉しくはある。彼女のことを気に入り、好きでさえある。全てが充足している。
以下略



164: ◆hwowIh89qo
2011/09/09(金) 21:18:17.33 ID:uH8thC/k0
というわけでここまで。
次回は相変わらず未定ですが、これまでのペースで考えると10月末か11月半ばぐらいになるかと。
秋冬への回帰か、夏春をつっこんでみるか、或いはダブルデートか……。

まぁ、いずれにせよ今後もこんな感じでやっていきます。


165:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/09/10(土) 02:09:25.78 ID:+BLHGn+So
乙‼これまたよかった‼ずっと続いて欲しくなるな


166:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/09/10(土) 02:10:04.74 ID:+BLHGn+So
乙‼これまたよかった‼ずっと続いて欲しくなるな


167:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)[sage]
2011/09/10(土) 20:39:20.00 ID:usfcjEWAO
ニヤニヤしながら読みました



168: ◆hwowIh89qo
2011/10/23(日) 00:25:25.13 ID:zDIKKfku0
ダメだ。コテを毎回忘れる。
明日21時辺りに投稿できるかと思います。


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