38:>>1[saga]
2011/03/30(水) 23:04:30.06 ID:dLQ/FbAK0
「秋川のおかげでテストも万事問題なく進んだよ」
「それは良かった。教えた甲斐があったよ」
夏原はじつに上機嫌そうに適当な椅子に腰掛けた。彼にとってここは暇だろうに。何がしたいのかわからない。
わからないから、ちょっと怖い。大方ロクな事思いついてないんだから。今日は格闘技かなんかの稽古が休みなのか、また辞めて少し暇なのか。
どっちかはわからないけど夏原に暇を与えると絶対イイ事は起きない。段々嫌な予感は強まってきた。
絶対、何かやらかすか言い出すかに決まってるんだ。
僕がそんなことを思っていると、夏原がおもむろに口を開いた。
「もうすぐで夏休みだよな」
「グータラできるよね」
「そんなことでどうする」
夏休みはグータラするものだ。グータラしつつ、たまに‘ジュピトリス’のチョコ・サンデーを美味しくいただくのがセオリーってもんである。
飲み物はコーヒー。ブラックでお願いしたい。ああ、いいなぁ。それ。そうやって過ごそう。
「合宿を提案する」
「却下」
「海に行きたい。行かせろ」
「絵本部として行く必要は?」
「あ。ないな。すまん、なかったことにしよう」
(珍しく)回避成功である。僕を巻き込むのは勘弁してもらいたいのだ。
「でも一人でいくのも物悲しいな。メンツを揃えるか……」
「あ。なら、私行く。メンツ次第だけど。雪花はー……これないわね」
「私は肌が弱いので、遠慮しておきます」
かくて、絵本部における健康的な方は海行きが決定したらしい。
もとより頭数とサポートの人たちなので、僕達がそれについてとやかく言う権利はないだろう。
それにしても、夏に海で集団でなんてリア充の極みな夏休みを送るつもりらしい。なかなか遠い世界だ。
「それにしても夏休み、か。僕らも数回は顔をあわせないといけないよね」
そうしないと絵本は進まないし。何を当然のことを、って感じなんだけど。
「そうですね。何回かは学校にこないといけません」
「じゃあ、週一ぐらい集まろうか」
「そうですね。それがいいです」
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