過去ログ - 男「また、あした」
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82:>>1[saga]
2011/04/03(日) 23:15:59.06 ID:hebi0UqT0
ううん。どうにも、この人には叶わない。僕はどこか愉快そうに出て行く春野さんを溜息をつきながら見送った。
とりあえず、待っているとは言われたけれどそう長く待たせる訳にもいかない。折角の好意なんだし、彼女に絵を見せることにした。
わざわざ起こすのには少しばかり気後れするが、どっちみち適当なところで起こすことになるだろうので、腹を決める。
まずは普通に話しかけてみたがどうにも起きない。そりゃこれぐらいで起きる人間もそうそういないけど。仕方ないので、僕は彼女の肩に手を置いて軽く揺すった。

以下略



83:>>1[saga]
2011/04/03(日) 23:18:38.09 ID:hebi0UqT0
とうとう迎えた文化祭当日。
本来生徒内での活動になる六日を丸々準備に費やしたのは我等が絵本部ぐらいなもので、客入りが心配だったが、春野さんという巨大すぎる広告塔は人を呼び込むのに十分すぎるものだった。
忘れがちだが、彼女は女子人気が非常に高い。彼女が絵本部と書かれた看板を掲げて校内を練り歩くだけで人が殺到する程だったのだ。
実際、僕と冬森さんは忙殺される勢いだった。仕方ないので、本来なら宣伝担当の夏原にもこちらを手伝ってもらわざるを得なかった。
それに、夏原も夏原で人を集めてしまいそうな気がするし、宣伝させればもっと大変なことになる。
以下略



84:>>1[saga]
2011/04/03(日) 23:21:47.59 ID:hebi0UqT0
どこか楽しげに言う春野さん。
僕に向かってニヤついた笑みを飛ばすところから、多分僕と冬森さんを二人にするための口実だろう。
夏原が僕と一緒に来てもアレだからといったところか。お節介といえばいいのかしつこいといえばいいのか。

「なんでもいいがな、お前等とりあえず自分の食った分ぐらいの金は出せ」
以下略



85:>>1[saga]
2011/04/03(日) 23:24:27.11 ID:hebi0UqT0
「勿論――僕には、君が必要だ」

できるだけ慎重に、強くそう言った。僕が今でも彼女を必要としているのは間違いようの無い事実。では何故必要としているのか。
前述したとおり、僕らの間柄は、平行線を辿っていても何ら不自然ではない。それでも僕は彼女と交わっていたいと考えている。
冬森さんと話し、接していたい――人として、或いは友人として。彼女に、僕の意図がどれだけ伝わっただろうか。
以下略



86:>>1[saga]
2011/04/03(日) 23:27:02.71 ID:hebi0UqT0
なんだかんだで、僕らは春野さんや夏原が狙っていた結果と同じことになってしまった。
やや気に食わないが、こうなってしまったのだから仕方が無い。惚れた方の負けだ。

「これで恋人同士、ですよね」

以下略



87:>>1[saga]
2011/04/03(日) 23:29:32.87 ID:hebi0UqT0
……というわけでこれで完結です。いかがでしたでしょうか。
読んでくれた皆様に深い感謝を。

コンセプトは微糖でした。でも友人にはマックスコーヒーといわれました。
できるだけ、お砂糖は控えたつもりでしたが。
以下略



88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/04/03(日) 23:31:59.18 ID:RqM+MJgDO
おっつん


89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)[sage]
2011/04/04(月) 05:58:03.52 ID:KGS/Dh/AO

微糖のコーヒーを飲んでいたら、底に溶け残った砂糖があった感じでした
いや、悪い意味ではなく
あと、個人的には同じ時間軸で春夏視点の話が読みたい
>>75でも言ってるけど


90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/04/04(月) 07:18:24.27 ID:EBonkPmmo
お疲れー
俺も春夏視点かな
スピンオフ的な別話でも面白そう


91:>>1[saga]
2011/04/04(月) 07:24:24.43 ID:GTCG3bpR0
おはようございます。これからおでかけです。

春夏視点ですか。確かに二人はご都合キャラになってるぽかったので焦点を当てるのもいいかもです。
どういうお話にするか、考えておく必要がありますね。

以下略



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