281:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/29(金) 20:01:07.63 ID:1KMaV15Ro
「こ、の……」
取り押さえた強盗の頭が何かをうめいた。
その背中に囁く。
「卑怯なのは承知の上です」
「ぐ……」
「でも、僕たちの国は計算高き合理主義者の国です。
これくらいは当然と思っていただかないと」
もちろん後ろめたさはあったが。
「おらおら!」
ガラの悪い声が響く。
「どうせお前たちに選択肢はねえんだ、さっさと腹ぁ括りやがれ!
じゃないと毒で死ぬ前に頭領の喉をひっ裂くぞ!」
強盗たちの間に緊張が走る。
無理もあるまい。この強盗団は、この頭領で持っているにすぎないからだ。
先ほど巨大といったものの、その実彼らはあまりに数が少なすぎる。それを補っているのが彼だ。
彼の存在は、その意味は大きい。
そのまま月がほんの少し夜空を滑り。
強盗の頭のうめき声が弱まってきたころ。
「……」
強盗たちはその身をウィリアムたちにさし出した。
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