過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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807:[saga]
2012/01/29(日) 04:50:06.26 ID:BZmAVGk7o

背徳感は視界の端々に残る闇に溶け込んで、じわじわと囲い込んできていた。
そいつらに殺される前に、事を済ませる必要がある。心が死ぬ前に、消え去る必要がある。

私は変身した。

一瞬だけ、紫の眩い光が廊下の闇を晴らしたものの、すぐに再び溶けていく。
むなしい明かり。私の希望の末路に思えて、そんなのはくだらない感傷と切り捨てる。


ほむら「……」

いざ、砂時計に手をかけると何もできないものね。
脳裏にこの世界での記憶が巡り巡って、こういう時だけいいことばかりを思い出すの。

まどかの使った「お別れ」という言葉がふさわしいわ。
私も、みんなにお別れを告げてから動くことにしよう。それくらい許されるはずよね。


ほむら「……さやか、杏子、巴マミ。次の世界ではあなたたちのことも救ってみせる」

ほむら「今度こそ誰も切り捨てないし、自分に嘘も吐かないから、それで許して……」

いいことばかりでは、もちろんなかった。
ひとつの記憶がズキンと脳を痛みつける。それはまどか。私の友達。


――まどかのためにって、本当は自分のためでしょ!


私は 「まどかのために」 戦えない。おそらくは、もう二度と。

何を言われようと次の世界に渡れば関係ないと、インキュベーターなら言うだろう。
けれどそれはウソ、だってまどかに言われた言葉は、消えないもの。
他でもないあなたに否定されてしまったのだから、私は永遠にそれを、背負うのだろう。



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