過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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858:[saga]
2012/02/26(日) 22:57:50.80 ID:yZ83ajeJo

そんなあたしを相手にせずに、ブツブツと独り言をつぶやいていたかと思えば、
ちらり、とこちらの顔を盗み見る。あたしは面白くない。いったい何なんだ。

用がないなら放置しよう、だいたい志筑仁美を言い負かしたところで、
先にさやかが魔女になっちゃったら意味ないんだし、とあたしが努めて冷静になろうとしていると、

仁美「……あらあら」

不意に、志筑仁美が愉快そうに笑うんだ。
再び視線を向けた先、仁美はわざとらしく横を向いて、あたしを避けた。

仁美「……魔法、少女……魔法、ですか……嫌ですわ、私、なんてことでしょう」


仁美「まさか、さやかさんが魔法で上条君の手を治したのかしら? なんて……くすっ」


一瞬、目の前が真っ白になった。

口に添えた手から、かすかに漏れ聞こえたのは、くすっ、という笑い。
それからまた、あたしの方をちらりと盗み見て、視線を逸らす。笑っている。
身体の中、一瞬のうちに圧力を増した激情で、内側から爆発するかと思った。


杏子「――――てめぇ!!」


仁美「……まさか、本当にそうなんですの?」

バッとこちらを振り向いた仁美に、あたしは面食らった。
その顔には先までの笑みが欠片も残っていなくて、残っていたのは深刻に真剣な、
親友の危機を案ずる、まったく自然な少女の顔だった。

あたしの怒りは行き場を失って、激情から一転、訳が分からなくなった。



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