過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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877:[saga]
2012/03/22(木) 16:48:32.20 ID:bG+ciPA7o

何かが勝手に決められている。
それはなんとなく分かった。どうやらすぐに脱出させてくれそうにないことも。これまたなんとなく。
恭介は頭の中に大量の疑問符を浮かべながら、杏子をぼんやりと見つめた。

握手でも求めてきそうな笑みを浮かべた杏子が、安心させるように言う。

杏子「心配すんなって。簡単な話さ。まずあたしが質問する。あなたにとって、美樹さやかとは何ですか?
あんたはそれに率直に答える。それでいい。あたしはちゃんとあんたを助けるし、あんたは晴れて命拾いさ」

杏子「ね、いい話じゃない?」

その笑みは親愛の情を呼び起こすどころか、わずかな恐怖を覚えさせた。
しかし足場もなく引くことも出来ないまま、恭介は彼女の影の差す笑顔を見上げた。

恭介「な、なんで……?」

杏子「なんで、だって? そりゃあんたのせいに決まってるじゃないか。この恩知らず」

杏子は相変わらずの笑顔だった。
恭介には何の心当たりもなかった。ただ、恩知らずに向かってなんで笑うんだろう、とは思った。

恭介「ま、まだ助けてもらってないんだけど……」

杏子「……早く話せ。助かりたいならね」

笑顔はそのまま、声が微妙に低くなる。
恭介は、やっぱり責められているんだ、と思った。

恭介「結局、脅迫なんだ……分かったよ、話すってば」


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