過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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914:[saga]
2012/03/31(土) 14:42:37.55 ID:qtk7+BAFo

〜ほむら視点〜

ほむら「あぐっ!……ぅ……」

全身を満遍なく強打されるような無茶苦茶な衝撃を受け、呼吸が止まった。鼻が痛い。潰されてしまったに違いないと思った。
私は、何か壁のようなものに叩きつけられた末、そのままそこに背中を預けてしまっているらしかった。
チカチカと明滅する視界の先に、たったひとりで戦い続けるまどかの姿が垣間見えた。

ほむら「わたし、もっ……!」

私ときたら、何も分からないまま弾き飛ばされていたというのに。
まどかはどうやってか、それを回避してのけていたらしい。

まどかが振るう武器は、その本来の形、つまり杖の形状に戻っていた。
魔女の巨重を乗せた強烈極まりない拳の一撃を、まどかは受け止めきれず、横に流しながら辛うじて乗り切っていた。

ほむら「まどかっ、わたし、も…………ぐっ!? あぁっ!?」

急いで起きあがろうとした途端、背骨に激痛が走る。痛い痛い痛い!! たまらずに腰を下ろした。
深い息をひとつ吐いてから、私はしばし茫然としていた。まさか、立てないだなんて! 立てないだなんて!

詰まるところ、私はまどかの足手まといだという、事実だった。
足手まとい、という言葉をなぞった瞬間、身の凍るような思いがした。

まどかが戦っているのに、私は一体何をやっているんだろう。

いよいよ視界が悪くなってきたと思ったら、私は泣いていた。
涙は私の頬を伝い落ちて、惨めな気分を増長させた。

彼女はよく動いていた。軽やかに跳び回って魔女の拳を回避しながら、接近を試みているようだった。
その姿は、助けなんていらない、と言っているように見えて、間もなく私は悟った。

まどかのため だなんてお節介。私の自己満足に過ぎなかったんだ。


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