過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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926:[saga]
2012/04/04(水) 14:33:04.47 ID:+IlzdyW5o

肩に置かれたまどかの指が、ぴくりと動いた。
さすがに私にも、なにかまずいことを言ったというのは分かった。
逆上したまどかに殺されるのなら、それは本望だけれど……。

はぁ、という吐息が漏れるだけだった。
まどかはその吐息と共に魂まで吐き出してしまったかのように、ぐったりと肩を落としていた。
ヤケクソのような笑顔の上を、頬の緩やかな稜線を辿りながら、雫が渡っていく。

魔まどか「みんな、か……」

魔まどか「みんな、なんてどこにもいないんだよ」

私は、その意味を計りかねた。
思わずまどかの顔を見直すと、疲れたように笑っていた。
彼女は皮膚がすり切れてしまいそうな勢いで、涙をごしごしと拭ってから、

魔まどか「確かに、私には一つの世界を救えるだけの力があるんだと思う……」

魔まどか「……強いから。自分が怖いくらいに。ワルプルギスの夜にだって、負ける気がしないけど……」

ほむら「――じゃあ、やっぱりあなたは死んじゃダメじゃない!」

魔まどか「でもね、そんな指図、受けたくないの」

自分勝手なのはお互いさまでしょ? とまどかは言った。私は困惑した。
このまどかは今までのどのまどかとも違う。何を考えているのか全く分からないというのはウソではなかった。
しかし今、ずっと口を開いてくれなかったまどかが、初めて自分の思いを言葉に乗せてくれている。

――まさか、遺言のつもりかしら。


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