過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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928:[saga]
2012/04/04(水) 14:36:12.34 ID:+IlzdyW5o

……そういう、ことか。

まどかはうつむいて、荒い息を吐いていた。私の肩に乗った手に体重がかけられて、私はぴくりとも動けなかった。
しかし、いずれにせよ私は虚脱状態で、頭の中だけがぐるぐると回転するばかりだった。

まどかの叫びを聞いて、私はどうも勘違いをしていたことに気付いた。

自分の見捨てた世界には、その数だけ友達の死が存在する。という事実は、私にとっての禁忌だった。
まどかはそのことを言っているのかと思ったのだけど……、どうも少し焦点が異なるらしい。

消えるのが怖いというより、乗っ取られるのが怖いのか。

それは、もう一人のためだけに、自分の命を投げ捨てて、救ってやらなくちゃいけないという理不尽。

自分は消えるのに。何にもならないのに。

これは、世界のために犠牲になる、そんな、英雄になれるお話とは、違う。
自分の死によって、何かを残すことすらできない。だって、鹿目まどかは、死んでいないのだから……。
彼女の消えた跡には、もう一人がしっかりと生き残っていて、彼女の代わりに生き続けて行くのだろう。

彼女の背負った苦しみの片鱗が、少しだけ理解できた気がした。
確かに、救える力を持っているのにもかかわらず救わない、なんていうのは大変な罪かもしれないけれど。
でもだからといって、その彼女に向かって、世界のために死ぬ気でやり遂げろ、なんて言い放てる人間がいるだろうか。

何と言っても、彼女は神でも、天使でも、聖女でも、大人ですらもない、ただの少女なのだ!


魔まどか「……さーて、鈍感なほむらちゃんに、ここで問題です」


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