過去ログ - 暁美ほむら「最後に残った道しるべ」
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38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/04/08(金) 23:14:14.61 ID:4+5uQgBh0
すっかり魔法少女というより兵士のような姿になったほむらは、
一つハンドガンを取り出すとまどかを呼び寄せた。

「いい…まどか。ここが安全装置。これを外さなきゃ発砲できない、いいわね?」

「え…あ、うん」
ほむらは使い方を教えてくれるみたいだが、それが唐突であったのでまどかは戸惑った。

「そしたら」ほむらは弾倉を取り出す。「マガジンをガンに取り付ける」

カチャ!と音をたて、ほむらが実際に弾倉をハンドガンに装着してみせる。

「スライドを引く」慣れた手つきでハンドガンの遊底をいっぱいに引く。
またカチャと音がなる。
手を離すとバネの力で遊底は最初の位置にもどり、弾薬を薬室に送り込む。

この間約2秒。数千回と繰り返された動作なだけによどみはない。

「発射の準備がこれでできたわ」

ほむらは言うと、両手でそれを握り締めて構える動作をしてみせた。
このようにして撃てということらしい。

「魔女がやってきたら、躊躇せずに狙いを定めて撃ちなさい。
ワルプルギスの夜は、一瞬の迷いが命取りになる。たとえ魔女が魔法少女の成れの果てと
知っていても…もう魔女になってしまっては手遅れなの。割り切って殺しなさい」

そう告げながら、弾薬の詰められたハンドガンを、まどかに手渡した。

「…」何も言わずに、ゆっくりとまどかはハンドガンを受け取り、握る。

今夜、自分が固めた決意はほむらの考え方とは違うものになるだろうが、今日これを
使うことにはなりそうだ。たぶん。

いやだって…魔法少女じゃない私が戦いを手伝うっていったら、確かにこれしかないし…。


さて、ほむらの方は。

いつのまにか魔法少女姿に変身した彼女は、左腕の円形のラウンドシールドに
”買い物”したありったけの武器をつめ(容量の問題は、きっとそこにこそ魔法少女の
ミステリーがあるのだろう)、自らはハンドガンを手に、(これもばっちりスライドを引いてから)
サブマシンガンを肩に掛け、最後にロケットランチャーを持ち上げると、
彼女の完全武装が完了したのだ。


たった一人でワルプルギスの魔女を倒すための、ありったけの武力を身に着けた
魔法少女の姿がそこにはあった。




さあ、くるがいいわ、ワルプルギスの夜────。
必ず私一人の力で、ねじ伏せる!


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