過去ログ - レイラ「さようなら、真賀田博士」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/09(土) 03:20:11.94 ID:bjkclqc70

「こ、これは……思ったよりも多いわね」

ひきつった半端な笑顔を浮かべるカノン。

「でしょ? もうこれは神浜キルミンズの出番だよね」

「もう……それならあなたたちで勝手にやってればいいじゃないの」

みーみーと鳴く、こねこ。

数十匹はいるだろうか、港に群れるにしてもこねこばかりこの数というのは不自然だ。

「まあまあそう言わないで……リームー! ケーン! タマオくーん! こっちこっちー!」

「リコ、はやーい……置いていかないでよー」

「ポチ姉は?」

「そう、あのね、なんかパパに呼ばれたんだって。わたしたちも早く帰ってきなさいって」

「えー、んー、じゃあ、しょうがないかぁ。カノンちゃん、また今度ね」

「ねえケンくん、また誘ってね」

「お、おぅ」

「ひどい」

「リコ」

小さな声で、そっぽを向いたままカノンは言う。

「またね」

「……うん、ばいばい」


「ママ?」

「お帰り二人とも」

「どうしたのその荷物……また出張? パパまで」

「あなたたちも準備してちょうだい。パーティにいくから」

「パーティ?」

双子の可憐な声が、揃って疑問を発した。

「そう。何日か、泊まりでね」

喜ぼうかどうしようか、突然すぎて困惑するしかなかった。もう少し説明してくれたっていいじゃないか、と思うのだ。

だから、双子はドクトル――パイプをくわえた眼鏡のカメ――の荷物を、姉が用意しているのに気付かなかった。



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