43: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/10(日) 20:45:13.29 ID:5SfnCg8To
「くそう、気を取り直して、ドーン」
そう言うと、江頭はチャコット製の黒タイツの股間の辺りに右腕を突っ込んで、『ドーン』
の動作をやった。
「ドーン」まどかも手をグーの形にして、上に振り上げながらそれに合わせる。
「ドーン」(江頭)
「ドーン」(まどか)
「ドーン」(江頭)
なんだこの光景は。
さやかと同様に、ベッドにいる上条恭介もあっけにとられているようだ。しかしエンジン
のかかってきた江頭はそんなことは気にしない。
「お前が上条恭介だな!」ギロリと、不気味な目線を恭介に対して向ける江頭。
「え、何か」
「事故で身体が不自由になったのは確かに気の毒だ。だが俺は、お前なんか励ましてや
らねえぞ!!」
「はあ?」
「おい、話が違うじゃないか」思わず声を出すさやか。
「外野は黙ってろ!」しかし江頭はそれを一喝する。
「べ、別に励まして欲しいなんて頼んでませんよ」興奮する江頭に対し、恭介はやや冷
めた口調で反論した。
「とう」
恭介が言い返すやいなや、江頭は軽く飛んだ後、彼にジャンピングエルボードロップ
をくらわした!
江頭の身体は細いので、多少体重を乗せたとしてもそれほどダメージにはならない。
けれど、入院生活で弱っている恭介に対してはかなりの衝撃になることだろう。
「お前何やってるんだよ! 相手は入院患者だぞ」
さやかは文句を言ってみたものの、今の江頭に彼女の言葉は届かないようだ。
「自惚れるなクソガキ!」
ゴホゴホとせき込む恭介に対して江頭は叫ぶ。
「な、何をするだ……」
「上条恭介、お前はモテモテらしいな」
「はい?」
「俺の調べたところだと、志筑仁美という女子生徒がお前のことを好きらしいぞ」
「え、うそ……」
「さやかちゃん!」
江頭のその情報に、恭介よりもさやかのほうが先にショックを受けた。
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