70: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:37:16.27 ID:YSX7FtLEo
「ちょっと待って、ふざけないでよ。あれがマミさんっていうの?」さやかも動揺して
いる。
《むしろマミは幸せだと思うよ》
「幸せ……?」
《こうして魔女として再び生きることができるのだから。今度は希望ではなく呪いや絶望
をまき散らす側として》
「……!」
足元が揺れる。
地震?
違う。
先ほどまでこの空間の中央でうねうねと蠢いていたスライムがこちらに向かって、一直線に
触手のようなものを伸ばしてきた。
「危ない!」とっさに身を伏せるまどか。
爆発――
空気の振動が肌に伝わる。
気がつくと身体がふわりと浮いているように感じた。爆風で吹き飛ばされたのだろうか。
それにしては、優しく包み込まれているような。
まどかは勇気を振り絞って目を開けた。すると目の前に、見覚えのある顔があった。
「ほむら……、ちゃん?」
桃色のカチューシャをつけた魔法少女姿の暁美ほむらが、まどかを抱いて飛んでいた
のだ。
そして着地。衝撃などない、まるで羽毛のようなやわらかい着地だった。すぐ横を見ると、
自分と同じようにイチローに抱かれるさやかの姿が見えた。
「どこ触ってんのよ!」
「あいたっ!」
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