46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/14(木) 20:37:13.29 ID:7k69ZAWm0
一瞬、電話が切られかけて、また梓ちゃんの耳に戻ってきた。
梓「そういえば、どうして急に集まることになったの?」
憂「あぁ、それがね。ちょっと、お金が入ったから。みんなにごちそうおごりたいなって」
梓「へぇ……宝くじでも当たった?」
憂「えっ。あぁうん、その通り。……誰にも言っちゃだめだよ」
梓「ああ、けっこうデカい金額当たったんだね……」
デスクの前で遠い目をする梓ちゃんが容易に想像できた。
宝くじが当たってしまったことは、
一生懸命に働いている梓ちゃんに大してとても申し訳なく感じるのだけれど、
それについて詫びればよけいに嫌みたらしくなるだけだから、そのまま沈黙しておいた。
梓「まぁ唯先輩も仕事を頑張ってるわけでしょ? 憂と二人で生きるために」
憂「うん。お姉ちゃんはすごいよ……」
性転換のことは言わないでおこう。
私は携帯電話を握りしめる。
梓「まあ、天網恢恢疎にして漏らさずってわけだね。神様は頑張りを見てるんだって」
果たしてお姉ちゃんの努力を神様が快く感じているかどうかは分からないけれど、
私は電話を耳に当てたまま、小さく頷いた。
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