過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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300: ◆ySV3bQLdI.[saga]
2011/07/17(日) 23:58:26.77 ID:fVXxj72Eo

 人を守ると言いながら、人を見ていない。大事なのは人ではなく役割なのだ。
 魔女と戦う使命に疲れただの、本当は嫌だなどと苦悩していても、執着せずにいられない愚かな自分を知った。
 これを歪みと言わずして何と言おう。

『まどかとさやかを説得して、魔法少女になってもらおう。君を助ける為なら契約してくれるかもしれない』

 本当にそれだけ?
 あなたが契約したいだけではないの?
 問い正したくなったが、止めておく。
 彼とは友達でいたかった。道化でもいい。自分だけでも友達だと信じて別れたかったから。

「無理よ。出会って間もない人間を助ける為に命を懸けられる人間なんていないわ。
それにアレ相手じゃ多分、無駄になるだけ。逃げられる間は逃がしてあげて。
いざとなれば契約せざるを得ないんだもの」

 戦って初めてわかる。あの怪物、強さだけなら、これまで戦った魔女でいえば中の上程度。
 だが、あれは魔女とも魔法少女とも異なる理で動いている気がしてならない。
故に、あれを倒せるとすれば、同じ理の内にある者だけだろう。

「でも、それじゃ君が死ぬことになるよ。それに、まどかなら、きっと――』

「もういいの。あなたも行って。色々あったけど、あなたに会えて良かった。ありがとう……さようなら」

 キュゥべえの言葉を途中で遮り、マミは一方的に別れを告げた。
 あれこれ考え出して、迷いが生まれるのが怖かった。
 ちっぽけなプライドと与えられた役割だけを後生大事に守って死んでいく。それでいい。




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