過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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915: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/02/13(月) 00:12:05.60 ID:LOsz4KcLo

「っ……放して」

 ほむらは身を捩り手を抜こうとするも、マミはきつく捕まえて放さない。
 ほむらを見据え、やや厳しめの口調で問い質す。

「答えて、あなたの目的は何? どうして昨日、私を助けたの?」

「別に……理由なんてないわ」

 マミの様子に動揺したのだろうか。ほむらの声音に微かな乱れが生じた。
 黙秘を許さぬマミの雰囲気に、咄嗟に上手い逃げが思いつかなかったかのよう。
 ほむらの答えを聞いたマミの唇が小さく開き、たった一言を紡ぐ。

「嘘」

 この瞬間、鋼牙はマミを直視した。正確には、手以上にほむらを捕らえて放さない、その目を。
 ほむらを見つめる瞳は揺れ、どこか焦点が定まらず、虚ろでありながら強い意志と感情を湛えていた。
 矛盾しているが、そうとしか形容できない。

 どろりと濃く粘った、原色の感情が複雑に混じり合ったような瞳。
 追い詰められた人間の放つ静かな激情。
 一言で表すなら――狂気。

 ある種、異様な迫力を感じさせる。ほむらが圧倒されるのも無理からぬことと思えた。
 やがて、ただならぬ空気を察したまどかが仲裁に入る。

「嘘ってそんな……ほむらちゃんも魔法少女なんだし、困ってたら助けるんじゃ……」




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